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[オピニオン]禁煙とたばこ価格

Posted January. 11, 2016 07:22,   

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2016年の新年、最も多く決心した目標が、男性が禁煙なら、女性はダイエットだろう。男性たちは禁酒と禁煙のうち、一つを選ぶように言われるなら、十中九は禁煙を選ぶ。それだけ、気持ちでは煙草と疎遠になりたいと思うが、中毒性が強く、ストレスがタバコと一緒に飛んでいく快感をなかなか忘れることができない。その多くの「三日坊主派」たちは、来月や上半期、いや来年に禁煙目標をひそかに遅らせただろう。

◆昨年、政府は煙草に課す税金を引き上げながら、たばこ価格を平均2000ウォン値上げした。たばこ価格を値上げすれば、喫煙者の懐事情が厳しくなり、大勢の人たちが禁煙するだろうと「値上げの順機能」を強調した。企画財政部によると、昨年、卸売小売店で販売されたたばこは、その前の年より23.7%減少した。成人男性の喫煙率も35.0%と、その前の年より5.8%減少した。ここまで見れば、たばこ値上げ政策が成功したかのように見える。政府当局者も、「相当成果を上げた」と自評した。

◆政府はたばこ値上げに踏み切りながら、喫煙率が前年より8.0%ポイント減るだろうと見込んだ。実際、喫煙率減少値の5.8%ポイントは、年平均3.1%ポイントの自然減少分を差し引けば、2.7%ポイントにとどまる。予測値と5.3%ポイントも差がある。さらに、たばこ販売によってさらに増えた税金は、当初、政府が予測していた2兆8000億ウォンより8000億ウォンも多い3兆6000億ウォンだった。このうち、1兆2000億ウォンが健康増進負担金などに使われる。喫煙者たちが国の財政や国民健康の向上に協力したことになる。

◆「ジャガイモ」と「べタラギ」などを書いた小説家の金東仁(キム・ドンイン)は、「一服のたばこが、閉ざされた考えを芽吹かせる」と、喫煙礼賛論を繰り広げた。ニコチンが脳血管を刺激して、考えを促す効果がある。作家たちは創作のパートナーとしてたばこを吸うと主張するかもしれないが、庶民は、辛い人生の中で、いきなり襲ってくる不安やプレッシャーを癒そうと、たばこを求める。だから、たばこを「忘れ草」ともいうではないか。喫煙率の引き下げを打ち出して、政府はたばこ価格を先にいじってはならない。庶民たちの暮らしぶりが日々厳しくならないように、支援するのが先決だ。

異鎭(イ・ジン)論説委員 leej@donga.com