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「北朝鮮が世界各地を侵攻」、荒唐無稽な設定がありそうなことに

「北朝鮮が世界各地を侵攻」、荒唐無稽な設定がありそうなことに

Posted January. 08, 2016 08:03,   

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「強くなった北朝鮮が世界各地を侵攻する」

2010年以降、映画やゲーム、アニメなど世界各国の大衆文化コンテンツでしばしば登場する設定だ。6日、北朝鮮の水爆実験が伝えられると、核兵器によって北朝鮮が世界の主敵になるという設定のコンテンツがソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)で話題となっている。特に、このような荒唐無稽な内容が今やかなり説得力をもっているという声が少なくない。

SNSで最も話題となっているのは、今年初めに発売予定のゲーム『ホームフロント:レボリューション』。米国の製作会社が作ったこのゲームは、北朝鮮が米ペンシルバニア州を占領するという内容だ。前作の『ホームフロント』(2011)は、金正日(キム・ジョンイル)総書記の死後、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が核兵器を使って韓半島を統一した後、日本や東南アジアを征服するという設定で、世界で100万枚以上売れた。北朝鮮が韓国を侵攻する『マーセナリーズ』、北朝鮮軍との戦争を扱った『クライシス』や『スティング』といったゲームでも北朝鮮が最悪の占領軍として描かれる。

映画も然り。『エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013)は、北朝鮮の核実験で各国の最高位会談が開かれた瞬間、北朝鮮のテロリストがホワイトハウスを焦土化させ、米大統領を人質に捕える。『レッド・ドーン』(2012)も、北朝鮮がワシントン州を占領し、米国のティーンエージャーが戦うという内容だ。『サウスパーク』、『チーム・アメリカ/ワールドポリス』などのアニメでも、北朝鮮が核を保有する悪として描かれる。

ネットユーザーは、「北朝鮮が水爆まで開発しようとする現実で、このようなコンテンツが過去のように雲をつかむことのように思えない」と話す。会社員イ・テソンさん(38)は、「6日の水爆ニュースを見た後、北朝鮮軍の侵攻を阻止するゲームをした。起こり得ることだと思い、いつになく熱中した」と話した。

映画やゲームなどで北朝鮮が悪党として登場し出したのは2000年代初期。2002年にブッシュ前大統領が北朝鮮を「悪の枢軸」と表現してからだ。その後、映画『007 ダイ・アナザー・デイ』(2002)、『ステルス』(2005)などで北朝鮮軍が登場した。ただ、これらの映画では少人数が悪党キャラクターで登場する程度だった。しかし、北朝鮮の核兵器保有の可能性が現実のものとなる中、北朝鮮が世界を侵攻するといったコンテンツが増加している。北朝鮮が実際に脅威的な存在として世界の人々に体感されているためだと、専門家たちは指摘する。

文化評論家のキム・ホンシク氏は、「核兵器によって北朝鮮が地球を脅かす存在と見なされているうえ、ここ数年の間に発生したテロで、北朝鮮の侵攻に対する世界の人々の恐怖が大きくなっている。大衆文化コンテンツで、恐怖の存在としての北朝鮮の比重が大きくなった理由だ」と説明した。



zozo@donga.com