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[オピニオン]20代の孤独死の衝撃

Posted December. 19, 2015 07:27,   

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「最近の20代の現実だ。20代の50〜70%は多分、地下室や屋上部屋、ドヤなどで暮らしながら、100万ウォン弱の金を受け取って、何とか食いつないでいるのではないだろうか」。「私も鷺梁津(ノリャンジン)で、公務員試験の準備をしているが、親とはほとんど連絡を取っていない。自分が突然死亡しても誰も知らないだろうと考えたことがあるが、他人のことではないような気がする」。考試院で一人暮らしをし、死亡してから15日後に発見された20代の女性を巡り、ネットユーザーらの関心が熱い。

◆ソウル冠岳区(クァンアック)の考試院に暮らしていたファン某氏(29)は、死亡後しばらく経ってから見つかった。言語治療士の彼女は、考試院で1年以上住んでいたが、隣人たちは誰も、彼女の死に気づかなかったという。一人暮らしの高齢者の孤独死が大きな問題となっていたが、今は、若者層にまで広がっているような気がする。故人は安定的な収入がなく、生活苦に苦しんでいて、月43万ウォンの家賃が2ヵ月間未払いの状態だった。昨日は、ソウル大学学生一人が、「生存を決めつけるのは、前頭葉の色(知的能力)ではなく、匙色(親の財力)だ」という内容の遺書を残して、屋上部屋から飛び降り自殺をした。

◆空間が人の心理や社会的関係に及ぼす影響は大変大きい。マンションや考試院などの建物は、狭い土地に多くの人たちが暮らせるが、その代わりに、閉鎖的な構造のため、隣人と親交を深めるのが難しい。ドヤと永久賃貸マンションに暮らす住民たちとを比較したところ、賃貸マンションの住民らの方が所得はより多かったが、自殺率はドヤ街より一際高かったという研究結果もある(世宗大学の金榮旭教授)。住居環境はやや不便でも、隣人と疎通をしながら暮らす人たちが、より幸せだという意味だ。

◆「崖っぷちに立たされた人たち」(チェ・ジョンイム外著)は、世明(セミョン)大学ジャーナリズムスクール大学院生らが、貧困層を取材して記録した本だ。市場で10キロを超えるネギ袋を徹夜で運んだり、ホテルハウスマンとして働きながら、月100万ウォン余りを受け取る人たちの物語が出てくる。彼らは住宅保証金や家賃がなく、健康ランドやドヤ街を転々としている。非正規職労働者のうち、4大保険すらない臨時?日雇い職が全国に500万人もいる。相対的に増しな大手企業各社も最近は大規模なリストラの風が吹いている。寒くて悲しい年末だ。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com