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[社説]韓米同盟の信頼を破った隠蔽疑惑が炭疽菌よりも危険だ

[社説]韓米同盟の信頼を破った隠蔽疑惑が炭疽菌よりも危険だ

Posted December. 19, 2015 07:27,   

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在韓米軍が炭疽菌のサンプルを韓国に持ち込んだのは、今年4月の1度だけではなく16回に及ぶことが明らかになった。韓米合同実務団の17日の発表によると、2009年から昨年までで15回にわたって搬入され、今年4月には炭疽菌のサンプルと共にペスト菌のサンプルも搬入されたという。

在韓米軍側は5月、炭疽菌のサンプルを烏山(オサン)基地に持ち込んで実験したことを発表し、「炭疽菌関連実験は今回が初めてだった」と説明した。合同実務団側は「初めてと言ったのは、米国が実施中の『ジュピター』(JUPITR・米軍生物学前対応)プログラムと関連して初めてという意味だった」と言い逃れたが、炭疽菌の搬入を隠そうとしたことへの批判は免れ難い。在韓米軍はこれまで韓国政府に搬入を事前に伝えたこともない。

北朝鮮は、炭疽菌やペスト菌など13種の生物剤を保有しており、テロまたは全面戦争で使う可能性があると韓米両国は分析している。危険な生物兵器に備えるために在韓米軍が炭疽菌とペスト菌のサンプルを選択して実験することを国民が理解できないわけではない。しかし、そうであればあるほど、血盟国の国民が疑念を抱かないよう生物兵器の実験と訓練は透明かつ安全に行われなければならない。

韓米両国は2002年、訓練のために移動中だった在韓米軍の装甲車によって中学生のヒョスン、ミソンさんがひかれて死亡した事件が起こった。北朝鮮の不確実性が深刻化し、韓米間の隙のない協力が切実な時に、何より重要なのが両国政府と国民の信頼だ。2006年には、在韓米軍が死体の防腐剤として使用した後、漢江(ハンガン)に無断放流したホルムアルデヒドによって突然変異した魚の怪物がソウル市民を襲うという映画『怪物』が千万の観客を集めた。韓国国民がこのような設定を実際の状況と信じることになれば、大きな不幸になることを韓米当局は留意しなければならない。