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[社説]医師の卵の「デート暴力」を大目に見なければならないのか

[社説]医師の卵の「デート暴力」を大目に見なければならないのか

Posted December. 03, 2015 07:17,   

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インターネットの検索欄に、「朝鮮大学」を打ち込めば、「朝鮮大学の暴行男」、「朝鮮大学医学専門大学院」が自動的に現れる。朝鮮(チョソン)大学医学専門大学院生のA氏(34)が、同期生の交際相手のB氏(31)を2時間も監禁し暴行したのに、医師の卵であるという理由で、処罰が軽くなった事件が、社会的な憤怒を招いた。朝鮮大学は一昨日、A氏を除籍処理し、教育部は昨日、朝鮮大学に対して実態調査に乗り出したが、世論に押された後手の措置だという批判は免れない。

A氏は今年3月、B氏と電話をしていたところ、電話への応対が気に入らないという理由で、明け方にB氏の自宅を訪れ、2時間以上も暴力をふるった。当時、B氏の録音で、ばしばしと殴る音と女性の悲鳴、「ねえ、助けて」と許しを請うのに「十数えるまで起きなかったら、また殴るぞ」と無慈悲に暴行する音を聞いていると、心臓が震えるほどだ。

B氏は、肋骨2本が折れる全治3週間の傷害を負ったのに、光州(クァンジュ)地裁刑事3単独の崔絢瀞(チェ・ヒョンジョン)判事(女)は10月、A氏に対し、1200万ウォンの罰金刑のみの判決を下した。「執行猶予以上の刑が判決されれば、学校から除籍される危険性があることを考慮した」という判決理由は、将来医師になる「金の匙」であるので、甘い処罰を下したという告白に他ならない。朝鮮大学が、「学校でA氏と顔を合わせることがないようにしてほしい」というB氏の要請に、8ヵ月間以上も背をむけてきたのも、医学専門大学院という特権意識や男女差別の意識のためではないか疑わしい。

最大野党新政治民主連合の朴南春(パク・ナムチュン)議員が6月、警察庁から提出された資料によると、交際相手から暴行や傷害、強姦・強制わいせつ、殺人未遂などの「デート暴力」を受けた人は、この5年間で3万6362人に上る。被害者の大半は、身体的弱者の女性であり、強姦や殺人などへと凶悪化しており、「愛の戦い」ではなく、厳然たる犯罪行為として処罰しなければならない。野蛮な暴行犯も、医師の卵だからという理由で大目に見るような法曹人のいる国は、法治国家とは言えない。2審の判決を見守っていきたい。