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[社説]韓国も国際社会の反人倫テロの報復に参加しなければ

[社説]韓国も国際社会の反人倫テロの報復に参加しなければ

Posted November. 17, 2015 07:06,   

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トルコのアンタルヤで16日に閉幕したG20首脳会議では、テロに対して情報共有や国境検問、航空セキュリティを強化し、共同で対応することが話し合われた。首脳たちは当初、「包容的で堅固な成長」をテーマに話し合う予定だったが、13日にフランス・パリで「イスラム国」(IS)の同時多発テロが発生したことを受け、世界を脅かすグローバルテロの対処方をめぐって緊急に膝を突き合わせた。特別共同声明で地上軍の投入など具体的な案が欠けた限界があるが、パリのテロがフランスだけの惨劇ではなく、国際社会が共同で対処しなければならない課題であることを明らかにしたのは意味がある。

先月10日のトルコ・アンカラの爆弾テロ、先月31日のロシア航空機墜落などの一連のテロは、ISが世界を相手に無慈悲なテロを強行する段階に入ったことを知らしめた。ISのテロ犯は、パリで平和な週末に、コンサート会場やサッカー競技場、カフェで楽しむ市民をターゲットにした。テロ犯は、人質の国籍と宗教を聞いて射殺し、他人種と他宗教への憎悪を露にした。自由や人権といった価値を無惨に踏みにじったISの残酷さは、2001年の9・11テロを犯したアルカイダよりも深刻だ。シリアのアルカイダ傘下の組織だったISがそこから離れてオイルマネーとSNSで武装した強大な準国家組織に変貌したのには、巨悪を放置した国際社会の責任が大きい。

フランスが15日、ISの首都とされるシリア・ラッカのIS司令部と武器倉庫、テロリスト訓練所を戦闘機で攻撃したのは正当な報復だ。「生来の決意(Inherent Resolve)」と名づけられたこの作戦には、米国、オーストラリア、カナダ、ヨルダンなどの連合軍も参加した。ISを撃退するために国際社会が力を結集するなら、韓国も参加を要請されるだろう。9・11テロ後、米国がイラク戦争を行って同盟国に参戦を要請した時も、韓国はソヒ部隊(建設工兵団)とジェマ部隊(医療支援団)を派遣した。テロリズムとの世界大戦に韓国が参加すれば、韓国国民もテロの標的になる危険が高まるが、そのような危険を回避して安全を守る妙案はない。テロとの戦いには韓国もためらうことなく参加しなければならない。

ISが昨年、市民を殺害すると発表した「十字軍同盟国」62ヵ国に韓国も入っている。パリ同時多発テロと類似の惨劇がソウルのど真ん中で起こらないとは誰も言えない。そんなはずはないと思っていてやられることがないよう、テロの脅威に徹底して備える必要がある。