Go to contents

[オピニオン]アジア系を差別する竹の天井

[オピニオン]アジア系を差別する竹の天井

Posted October. 13, 2015 07:28,   

한국어

114年のノーベル賞の歴史の中で、女性受賞者は48人、わずか5%だ。この10年間を見ても、10%台にとどまっている。女性受賞者が全くない年もあるが、今年は生理医学賞や文学賞の受賞者を輩出した。かつては、女性科学者数が少なかった原因もあっただろうが、ノーベル賞にも「ガラスの天井」が存在しているのではないかという声も出ている。

◆高位職進出を希望する女性を遮る障壁を意味する「ガラスの天井」から取ってきた「竹の天井」という新造語がある。在米韓国人1.5世であるジェイン・ジョンの本「竹の天井を壊しながら」(2005年)の中から出てきた言葉であり、アジア系米国人が会社生活や昇進で差別を受けていることに喩えた表現だ。米国内64のアジア系権益団体が教育部に、アイビーリーグの入学差別問題を提起した抗議書簡を送ったことを機に、「竹の天井」が改めて話題となっている。

◆全校次席に、満点に近い修学能力試験の成績を記録した中国系生徒のマイケル・ワンは今年、アイビーリーグ大学6校に志願し、全て断られた。自分より悪い条件にも拘わらず合格した友人らを目にし、大学側に不合格の理由を尋ねたが、答えは聞けなかった。似たような事例はごまんとある。アジア系移民者は、「教育は成功の太鼓判」という信念をもって、子供の教育に全力を傾ける。全人口中のアジア系は約5%に過ぎないが、ハーバード大学が18%、スタンフォード大学が24%など、名門大学学生の比率は一際高い。ところが、内々に行われているアジア系入学制限のため、大学入試段階から、「傾いた運動場」を気にしなければならない羽目になっている。

◆逆差別を乗り越えて名門大学を卒業しても、さらに厳しいいばらの道は、社会進出後に始まる。白人男性中心の企業文化で、頭角を現して、高位職に昇進するのは容易ではない。米紙「フォーチュン」の上位500位企業のうち、アジア系の割合は最高経営者の1.4%、企業役員の1.9%ほどだ。このような状況の中、ガラスの天井より頑丈な竹の天井が、自然に消えるはずがない。アジア系自らが、謙譲や従順さなどの文化的伝統が昇進の障害ではないか振り返り、米社会で政治的発言権を強める道を探らなければならない。頂上に上るためには、体を張って天井を突き破らなければならない。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com