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トルコ・アンカラで自爆テロ…またもISの仕業か

トルコ・アンカラで自爆テロ…またもISの仕業か

Posted October. 12, 2015 10:36,   

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9日午前10時、トルコの首都アンカラの中心部に位置するアンカラ駅前広場に、早期総選挙を3週後に控え、トルコ政府軍とクルド人武装組織「クルディスタン労働者党(PKK)」間の衝突終息・平和を求めるデモを行うため、人々が集まった。

デモを開始する前に数十人の若者が手を握り合って歌いながらスローガンを唱える瞬間、いきなり後ろの方から強烈な爆発音とともに、真っ赤な炎が上がった。それと同時に、近くでまた爆発が起きた。瞬く間に広場は血まみれとなり、旗や横断幕などが散らばるなど、凄惨な光景に変わった。パニック状態に陥った市民たちは、その場に座り込んで泣き崩れた。現場にいた目撃者は「ある男が広場にカバンを下しヒモを引っ張ると、爆発が起きた」とし、「10〜15秒の間に2回爆発し、人々が倒れた」とAP通信に伝えた。

トルコ政府は同日起きた2回の自爆テロにより95人が死亡し、245人がケガをしたが、そのうち48人は集中治療中であると発表した。首都アンカラで民間人を対象に起きた史上最悪のテロにより、トルコ全域は悲しみに包まれている。

テロの背後はまだ明らかになっていない。しかし同日の犠牲者の中に、トルコ政府に対してクルド人武装組織との衝突を中止するよう求めていた反政府組織やクルド人系の政党、国民民主主義党(HDP)の支持者が多かったことから、政府とクルド人武装組織間の平和を望まない勢力の仕業である可能性が大きい。トルコのアフメト・ダウトオール首相は同日、過激派武装団体の「イスラム国(IS)、PKK、極左の「革命的人民解放党」の3大テロ組織を容疑者として特定した。

CNNは「アンカラ都心で起きたテロは、ISがトルコの心臓部へと戦争を拡大するための戦略である可能性が高い」と伝えた。ISはトルコが欧米のIS攻撃に加わって以来、トルコを非難してきた。CNNは今回のテロが、今年7月トルコ南部のスルクでISが親クルド人系政党の支持者を対象に起こした自爆テロに酷似する、IS自爆テロの典型的な特徴を持っていると分析した。

1978年設立のPKKは、トルコ人口の最大20%に上るとされるクルド人の主な居住地域の東部に、独立国家を建設するという目標を掲げ、武装闘争を続けてきた組織だ。ワシントン近東政策研究所のソナー・カガプテイ研究員は、「PKKがトルコと引き続き対立することを希望する勢力の仕業とされる」とし、「トルコとPKK間の対立が深刻化すれば、ISが得をすることになる」と分析した。

今年6月に行われたトルコの総選挙で、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が立ち上げた公正発展党(AKP)が、13年ぶりに過半数の議席を確保できなかったため、11月1日に早期総選挙が実施される予定だ。反政府系メディアは、AKP政府がPKKとの衝突を誘発し、PKKに反対するトルコの民族主義を煽ることで、票を狙っていると非難してきた。一部では、PKKのうち分離独立のために武装闘争を続けなければならないとする一部のタカ派が、同日「自作自演のテロ」を起こしたという陰謀論もある。

トルコ政府は10日、アンカラテロ犠牲者のための3日間の追悼期間を宣言した。バラク・オバマ米大統領はトルコの国民に深い哀悼の意を表明し、「米国の国民は、テロリズムに対抗するトルコの国民と連帯する」と明らかにした。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領もエルドアン大統領に、電報で慰労を伝えた。



raphy@donga.com