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[オピニオン]鄭夢準氏を懲戒処分したFIFAのやり方

[オピニオン]鄭夢準氏を懲戒処分したFIFAのやり方

Posted October. 10, 2015 07:35,   

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「恩を知らない汚いやつ、私が全てを教えてあげたのにお礼の言葉一つもないのか?」。ゼップ・ブラッター国際サッカー連盟(FIFA)会長を抜擢したホルスト・ダスラー・アディダス会長のブラッターに対するコメントだ。スポーツ業界に強力な影響力を行使していたダスラー会長は1970年代半ば、スポーツ連盟の物柔らかな役員たちを締め出し、そこをお金に目がない輩たちで埋めた。ブラッターもその一人だ。

◆FIFAを17年間支配しているブラッターはサッカー界の皇帝だ。彼は開催地やスポンサー企業の選定過程で、巨額の賄賂を受け取ってFIFAを私有化した。2018年ワールドカップがロシアに、2022年大会がカタールに決まる過程は、スイス検察の捜査を受けている。2010年南アフリカ大会に関連してFIFAが南アフリカ大統領に金品を要求する電子メールを公開したのに続き、FIFAの幹部7人が収賄で米司法省によって逮捕されている状態だ。

◆汚職スキャンダルに見舞われた最中に行われる今年のFIFA会長選挙で、驚くべきことにブラッターは5選を果たした。しかし、内外の矛先が自分に向うと辞任を表明し、来年2月26日の次期会長選までに会長職を務めると明らかにした。FIFA改革という絶体絶命の使命を託された次期会長選に鄭夢準(チョン・モンジュン)大韓サッカー協会名誉会長、ミシェル・プラティニ欧州サッカー連盟会長、ヨルダンのアリ・フセイン王子らが「反ブラッター」を掲げて名乗りを上げた。

◆FIFA倫理委員会が候補登録締め切りを控えて、とんでもない理由を挙げて鄭氏に対して資格停止6年という重い懲戒処分を決定した。2018年と2022年のW杯の韓国招致活動を行う過程で、不適切な基金を作ろうとした疑いがかけられたが、いざ懲戒処分の事由は、馬鹿馬鹿しいことにも倫理委員会の調査活動に対する非難だった。24億ウォンの賄賂を授受した疑惑が持ち上がっているプラティニ氏に対する資格停止90日と比べてもとんでもない処分だ。有力候補の手足を縛りつけて立候補を封じ込めようとするFIFAのやり方が、ブラッターを追放しなければならない理由を、逆説的に物語っている。FIFAのボールは、決して丸くない。



shchung@donga.com