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[オピニオン]証券市場を揺さぶる黒髪の外国人

[オピニオン]証券市場を揺さぶる黒髪の外国人

Posted October. 06, 2015 07:24,   

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ソウル蘆原区(ノウォング)で干からびた状態で死亡した変死体が見つかる。間もなく、別の地域でも変死体が見つかり、漢江(ハンガン)には複数の遺体が浮遊し始める。政府が解明した原因は、変種のハリガネムシ。昆虫に寄生するハリガネムシが変種となり、人間を宿主とすることで致命的な病気となった。2012年に公開された映画「ハリガネムシ」のあらすじだ。このおぞましい事態は、製薬会社の株価を吊り上げようとした「黒髪の外国人」による作戦だったことが明らかになり、映画の反転が始まる。

◆国際化が進み、外国国籍を持つ韓国人、すなわち、黒髪の外国人が大幅に増えている。社会指導層の子息らが、兵役逃れのために韓国国籍を放棄することが多い。歌手の劉承俊(ユ・スンジュン)は跪いて許しを請う動画を掲載しても韓国入国が禁じられたが、最近、国政監査では高位公職者26人の息子30人が韓国国籍を放棄したことが明らかになった。黒髪の外国人を作るために、海外で子供を産む事例も多い。「ナッツリターン」の大韓(テハン)航空の趙顯娥(チョ・ヒョンア)副社長は、双子の息子をハワイで遠征出産した。

◆証券街も髪の毛の黒い外国人が多いところだ。政府は最近、海外の租税回避地にペーパーカンパニーを作って、国内証券市場に投資した国内人206人を摘発して調査している。ルクセンブルクやケイマン諸島などに名目上の会社を作って外国人に成りすまし、韓国証券市場に投資した人たちだ。外国人投資家は企業公開(IPO)公募株の申し込みにおいて、申込証拠金免除を始め、様々な恩恵を受けている。現在、外国人投資家4万人余りのうち、20%は租税回避地に根拠を置いているが、彼らの多くが黒髪の外国人とみられる。

◆租税回避地を通じた脱税は、国際的な悩みの種となっている。グーグルやアップルなどのグローバル企業も、租税回避地に会社を設けて、法人税などを収めず、批判を受けている。各国の政府は、国際会議のたびに租税情報交換などの共同対応策について議論しているが、まだ十分な代案をまとめられずにいる。韓国国内ではこれまで、外国為替取引法違反を摘発しても、軽い処罰に終わったケースが多い。企業内部情報を利用した株価操作などの違法事項はなかったのか、徹底的に調査しなければならない。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com