米国でまたもや銃乱射事件が起き、悲しみに浸っている。１日、西部オレゴン州のとある大学で銃撃犯がキリスト教だけを選んで銃を打ち放ち、９人が死亡し、７人が負傷した。犯人も現場で自ら命を絶った。オバマ大統領は緊急記者会見を開き、「銃乱射事件に関する私の記者会見は、もはや日常のこととなった」と述べ、銃規制強化を改めて訴えた。しかし、共和党の有力な大統領選挙候補らは、「精神疾患の問題だ」と、銃規制強化に反対しており、今度もこだまのない叫びに終わる可能性が高い。
◆オバマ大統領は２年前、銃購入者への身元照会を強化し、１０発以上の大容量弾倉を禁止する対策を打ち出したが、共和党の反対でまだ、法案が可決されずにいる。ＣＮＮの報道によると、この１０年間、テロで死亡した米国人は３１３人なのに、銃事故で死亡した人は３１万６５４５人に上る。その前日も、母親に抱かれて車に乗っていた赤ちゃんが、思いがけない銃弾に打たれて死亡したのを始め、全米で伝えられた銃撃事件だけでも１３件が起きた。
◆英国や豪州、カナダ、スイス、フィンランドをはじめ３５ヵ国では銃の所有を認めている。しかし、米国ほど事故の頻繁な国は珍しい。米国は人口１００人当たりの銃の数が８９丁と、世界トップだ。植民地で移民者たちが立つあげた国であり、自衛のために、銃の所有を認めたためだ。米修正憲法１条は表現の自由、２条が武器所有保障に関する条項であるほどだ。しかし、英国や豪州、スイスは、１９９０年〜２０００年代前半、銃乱射事件を経験したあと、規制を強化し、銃事故が大幅に減少した。
◆先週末、釜山（ブサン）では２０代の男が室内射撃場の拳銃や銃弾を奪って逃走する事件が起きた。その男は、郵便局で強盗を働く目的で計画的犯行を起こしたという。しかし、韓国はかっとなる「衝動障害」のため、人に害を及ぼすことが少なくない。自殺率も経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）加盟諸国の中ではトップだが、最近は、一人で死なず、家族や恋人を殺して自殺するケースが多い。もし、韓国で銃の所有が認められれば？思うだけでもぞっとする。
申然鐏（シン・ヨンス）論説委員 ysshin@donga.com
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