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「抗日」を強調する中国、八路軍に合流した日本の元兵士も軍事パレード出席

「抗日」を強調する中国、八路軍に合流した日本の元兵士も軍事パレード出席

Posted September. 03, 2015 07:16,   

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中国の習近平政府が心血を注いで準備した抗日戦争勝利70周年の軍事パレードを翌日に控えた2日、北京ではパレードムードが高まっている。

官営中央テレビなどは1日からバラエティ番組を中止し、軍事パレードの最終訓練の様子を毎時間放送するなど、抗日戦争番組を集中的に放映した。高層ビルや陸橋、バスの停留所には、「抗日戦争勝利70年記念」、「偉大な勝利」などと書かれた垂れ幕が掲げられた。

北京の都心は事実上の戒厳状況で閑散とし、寂寥感が漂っていた。香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは、ゴーストタウンと化したと表現した。軍事パレードで中心街などへの統制が強力になっているうえ、一般庶民は軍事パレードの観覧から排除され、「彼らだけの祭り」になっているという指摘も出ている。

一方、今回の記念行事のあちこちで「抗日」メッセージを表わす象徴が登場している。まず、軍事パレードに共産党の八路軍で抗日戦争に合流した日本人の元兵士で今年96才の小林寛澄さんが参加すると、中国メディアが伝えた。小林さんは、1940年に徴集されて中国に派兵された後、八路軍の捕虜となり、共産党に転向して対日抗戦に参加した。

また、日本の太平洋戦争のA級戦犯で終戦後に処刑された東條英機元首相の顔型のアイスクリームまで登場した。上海のアイスクリームブランド「アイシーズン」が出した東條英機元首相の顔を3Dプリンターで再現したアイスキャンディーは、禿頭に口ひげがあり、眼鏡をかけた東條元首相の生前の姿だ。広告ポスターにも「9月3日反ファシスト戦争勝利日」、「万人が共に東條英機を食べよう」といった言葉で反日感情を刺激した。

官営の環球時報は、「軍事パレードがなぜ必要なのか」という質問を投じて6つの意味を説明し、米国に対して「中国が世界の軍事舞台に登場し、最悪の場合、国益を守ることができる」という信号を送る意味があると強調した。また、「第2次世界大戦後の世界秩序を守護する」意志を示すことや、米国の「アジア再均衡」による中国牽制、日本が平和憲法を修正して「普通の国」になって米国の中国牽制を支持することに対抗する意味があると強調した。

ロシアのプーチン大統領も「反日」に乗り出した。プーチン大統領は3日、軍事パレードの観覧を控え、中露両国の官営通信とのインタビューで、「アジアに東京裁判など第2次世界大戦の結果を覆そうとする国家がある」と述べ、日本を非難した。そして、「ソ連と中国はナチズムと日本軍国主義に抵抗して反撃した盟友だ」とし、「(両国は)侵略者の攻撃を受けたが、最後には勝利し、世界に平和をもたらした」と強調した。

米国にサーバーを置く中華圏メディアの博迅は2日、軍事パレードに江沢民元国家主席と胡錦濤前国家主席が出席すると伝えた。両氏は、昨年9月30日の建国65周年国慶節の晩餐にも並んで参加し、習近平主席と席を共にした。