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[社説]金正恩氏の戦争恐怖と核恐喝

Posted August. 29, 2015 08:46,   

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が労働党中央委員会拡大会議を開き、南北高官会談の結果について、「武力衝突に突き進んだ一触即発の危機を打開することで、民族の頭上に垂れ込めた戦争の暗雲を押し出し、朝鮮半島と地域の平和と安定を守った」と評価した。北朝鮮向けの拡声器宣伝放送を撤去するよう48時間の最後通告をし、「準戦時状態」まで宣布したが、実際内心は戦争を恐れていたことを明らかにしたのだ。

金第1書記が、「運命的な時点で禍を福に転換させた今回の合意を大切にし、豊かな実に育てていかなければならない」と言ったことは、韓国に拡声器宣伝放送の中止をしっかり守れという注文に聞こえる。金第1書記は、「絶壁に立たされた交戦直前で取り戻した平穏は、決して会談のテーブルで得られたものではなく、我が党が育てた自衛的核抑制力を中心とする無尽強大な軍事力と一致団結した無敵の千万隊伍があったからこそ達成できた」とも述べた。結局、核を放棄する対話はしないということだ。

北朝鮮が南北関係改善の考えを連日明らかにしても、本当かどうかは実際の行動を見て判断しなければならない。来月7日に韓国が開催を提案した離散家族再会実務協議が、北朝鮮が本気かどうかを判断する試金石になるだろう。何よりも北朝鮮が10月10日の労働党創建70周年行事でミサイル発射や核実験などの挑発をする場合、南北関係は再び凍りつくだろう。

今回開かれた労働党中央委員会拡大会議は、準戦時状態を宣布した時に非常招集された会議だ。ここで金第1書記が一部の委員を解任・任命したが、地雷挑発責任者の問責かどうかはまだ確認されていない。ただ、過去に国防委員会を前面に出して統治した金正日(キム・ジョンイル)総書記とは違って、金第1書記は党優位の体制に転換していることが繰り返し確認された。北朝鮮としては内部統治システムの正常化だが、軍の影響力が減少したと予断してはならない。

韓米は28日、過去最大規模の合同火力演習を実施した。政府は来年度予算に国防と南北交流関連予算を増加させる方針だ。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は任期中に韓半島信頼プロセスの実績を出そうと焦らず、金第1書記の行動に注目する必要がある。長い目で見てこそ北朝鮮を変えることができる。