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北朝鮮が恐れる拡声器放送の内容とは?

Posted August. 24, 2015 07:14,   

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北朝鮮が22日「48時間以内に拡声器放送を中止しなければ全面戦争も辞さない」と公言したものの、内部的には局地戦を遂行できる状況ではないという。北朝鮮事情に詳しい消息筋によると、北朝鮮の核心的な軍装備は、10月10日の労働党創建70周年軍事パレードの準備のために平壌(ピョンヤン)で最終練習に投入されている。

北朝鮮が南北高位級会談に出てくることになった背景も、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が公言した「48時間最後通告」のジレンマを解くためとみられる。48時間以内に行動しなければ金第1書記の権威が失墜し、挑発するとしても韓国の反撃で大打撃を受ければ、金第1書記の威信は地に落ちる状況だからだ。

●核心軍装備は軍事パレードに動員

現在、軍事パレードの準備に動員された北朝鮮軍兵力は、平壌郊外のミリム飛行場で最終練習に集中している。

消息筋は、「9月3日の中国の抗日戦勝勝利70年記念の軍事パレードよりも大きく準備せよとの金第1書記の指示により、3万人規模で軍事パレードを準備しており、核心的な軍装備は総出動している」と話した。中国が9月3日に実施する軍事パレードには、1万2000人の兵力が参加する。

消息筋は、「軍事パレードに北朝鮮の最精鋭の機械化装備と戦闘機などが大挙投入された」とし、「特に、北朝鮮の移動式ミサイルの発射台の場合、数は多くないものの実戦に使える車両は現在、平壌に移動している」と伝えた。

軍事パレードの参加兵力も、後方軍団の咸鏡北道(ハムギョンプクト)第9軍団と慈江道(チャガンド)第12軍団、平壌市の大学生から主に選ばれたものの、武力示威性格の核心装備は一線部隊から投入されたという。北朝鮮が局地戦に突入する場合、部隊が2つに分かれ、核心装備を平壌に差し出した部隊の作戦遂行能力は大きく落ちる状況だ。

もし、韓国挑発のために軍事パレードの練習を中止して装備を部隊に戻す場合、北朝鮮が野心的に準備してきた労働党創建行事は実施できなくなる。北朝鮮は、軍事パレードと集団体操の観覧をパックにした観光商品を外国人に販売するなど、党創建行事に力を入れている。

●前方「準戦時宣布」の思惑は

北朝鮮が前方地域だけに「準戦時状態」を宣布したのも、全国で大々的な工事を行って全国を「100日戦闘」に総動員させていることと無関係ではない。北朝鮮当局は7月1日から10月10日までの100日間を「建設戦闘」期間と宣布し、住民を夜も眠らせず工事に動員している。主要建物の場合、共和国創建日の9月9日までに完工せよとの金第1書記の指示も通達された。もし全国に準戦時状態を宣布すれば、すべての工事が中止となり、住民は戦争準備に突入しなければならない。そうなれば、労働党創建日を迎え、大規模建設を完工して金第1書記の政治功績を宣伝しようとした努力も水の泡になる。

最近、北朝鮮が最も心血を注いでいる工事は、平壌大同江(テドンガン)スク島の10万平方メートルの広い敷地に建設中の科学技術殿堂と未来科学者通りだ。完工を前にして最近数万人の軍人と住民が動員されており、軍に供給する油類も工事現場にまず回されている。

●砲兵戦争の準備できず

北朝鮮の砲兵が韓国軍に比べて劣勢なことも軍事挑発を迷わせる点だ。北朝鮮が拡声器を砲撃して韓国軍が反撃する場合、両者の砲兵戦が起こる可能性が高いが、北朝鮮の砲兵は火力戦に非常に脆弱だという。

北朝鮮消息筋によると、昨年4月、金第1書記がある自走砲大隊を突然訪れ、戦闘状況を視察したが、金第1書記が指示した時間より3時間も送れ、ターゲットの近くに落ちた砲弾は1発だけだった。怒った金第1書記は、大隊を直ちに解散させ、軍団の軍官全員を1ランク降格させたという。

2010年11月の延坪島(ヨンピョンド)砲撃の際、北朝鮮は最精鋭の砲兵部隊を3ヵ月間訓練させたが、北朝鮮の砲弾はわずか12キロ手前の大きな島にも当たらず、半分が海に落ちた。島に落ちた砲弾の中でも多くの不発弾が回収された。ある元北朝鮮軍の脱北者は、「電力難のため、温度・湿度管理をあきらめた坑道に数十年間砲弾を保管してきたので、砲弾が使えるか疑問だ」とし、「砲撃戦が始まれば、北朝鮮は世界的な恥をさらすことになるかも知れない」と話した。



zsh75@donga.com