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[オピニオン]朴槿令氏リスク

Posted August. 01, 2015 07:21,   

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先日、英国のタブロイド紙「ザ・サン」が、エリザベス女王が7才の時に手をあげてナチス式の敬礼をする映像資料の写真を掲載し、話題となった。この写真には、エリザベス女王の妹マーガレット王女も写っている。エリザベス女王が生涯を謹み深く暮らしてきたのに比べ、マーガレット王女は、「女性ドン・ファン」と言えるほど、恋多き女性だった。マーガレット王女は、「二人の姉妹がいて一人が女王なら、もう一人は創造的にいけない事に集中するほかない」と弁解したことがある。

◆朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の妹、朴槿令(パク・クンリョン)氏は07年、朴大統領がハンナラ党の大統領候補選を目前にしていた時、14才年下の申東旭(シン・ドンウク)白石(ペクソク)大学教授(当時)と婚約式を挙げ、世間の注目を浴びた。申氏は09年、朴大統領が育英財団を強奪したと中傷した疑いで警察の取り調べを受けた。11年には、義弟の朴志晩(パク・ジマン)が殺人教唆をしたという無実の容疑で拘束・収監され、13年に釈放された。申氏と槿令氏は今も仲睦まじく暮らしている。

◆槿令氏は他人の前で朴大統領を「オンニ(姉さん)」と呼ばず、「ヒョンニム(夫の兄嫁や姉に対する呼称:お姉さん)」と呼ぶ。この呼称は、2人の姉妹の心理的距離を表す。「オンニ」は妹より2才だけ上だが、74年の陸英修(ユク・ヨンス)夫人の死去後、ファーストレディ役を代行し、立場が大きく変わった。79年に朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領が死去した後は、厳しい家長の役までした。槿令氏が独立するには、姉の陰から抜け出さなければならなかっただろう。そのような関係が90年代に入り、育英財団理事長職をめぐる争いとなって現れた。

◆槿令氏が、日本は韓国人慰安婦に補償する必要はない。韓国が靖国神社参拝を批判するのは内政干渉だ、と発言し、議論を呼んでいる。日韓国交正常化会談当時、慰安婦問題は提起されず、靖国神社参拝は日本がA級戦犯を後に合祀して問題になったということを分かっていない発言だ。槿令氏夫妻はこれまでの行動から見て、政治にも関心があるようだ。朴大統領には、「朴志晩リスク」に劣らず「朴槿令リスク」も侮れない。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com



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