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[オピニオン]金武星代表の「中国より米国」発言

[オピニオン]金武星代表の「中国より米国」発言

Posted July. 30, 2015 07:21,   

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これまで国内政治の脈絡だけで見てきたが、与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表は外交でも研究の対象だ。米国を訪問中の金代表の特別な「親米」的な振る舞いのためだ。今回の訪米を保守層の結集と大統領選候補としての位置づけ強化に活用するための緻密な計算なのか、普段の大胆な性格を表わしたのかは分からない。外交的得失は後に判明するだろうが、ひとまず語録は残るので、興行に成功したのか。

◆27日、ワシントン特派員との懇談会で、金代表は、「私たちにはやはり中国よりも米国」と述べ、「米国が韓国に対して中国に接近していると疑念を抱いているようだが、米国こそ唯一の代替不可能な独歩的な同盟ということを忘れてはならない」と強調した。米国と中国のどちらがより重要かは人によって考えが異なるだろうが、金代表の考えに同意する人も多いだろう。しかし、与党代表が敏感な外交問題をこのように公に熱く語ってしまうと、外交的波紋が生じやすい。

◆金代表は26日、ワシントンで会った韓国戦争の勇士に「尊敬と感謝」の「クンチョル」(韓国式の跪く挨拶)をし、これに感動した韓国戦争勇士会のレリー・キーナード会長は、「ともに行こう(We go together)」と言った。これに先立ち、金代表も今月2日、ソウル龍山(ヨンサン)の韓米連合司令部を訪問し、スカパロッティ司令官を背負い、拳を握って「Go together」と叫んだ。このような場面では、ジェスチャーが大きく表現が強くても、何も問題になることはない。

◆金代表が党代表として昨年10月、最初に訪れた国は中国だった。習近平主席に北朝鮮の核問題解決の支援を丁重に頼んだ。昨年6月、中国メディアとのインタビューでは、中韓関係を「一衣帯水(両者の間に一筋の細い川ほどの狭い隔たりがあるだけで、きわめて近接しているたとえ)」と言った。太平洋を渡って米国に親しみを表現したことに、中国はどう見るだろうか。堂々と所信を明らかにするのもいいが、時には胸の内を隠したり、ひと呼吸おいて話すことも外交では重要だ。あえて中国と比較して話す必要があったようだ。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員eligius@donga.com



eligius@donga.com