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[社説]国情院ハッキング、政治的論議を止めて検察捜査を見守ろう

[社説]国情院ハッキング、政治的論議を止めて検察捜査を見守ろう

Posted July. 28, 2015 07:18,   

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27日、国会情報委の非公開懸案報告で、国家情報院(国情院)の李炳浩(イ・ビョンホ)院長は、自殺した国情院職員が削除したハッキング・プログラムに関する内容を100%復元して分析した結果を説明した。李院長は、「削除した51件の資料を復元した結果、対テロ関連資料が10件、国内実験用31件、10件は実験失敗に関するものだった」とし、「国内査察は全くなく、RCS(遠隔調整システム)では、カカオトークの窃視は不可能だ」と明らかにした。また、ウォーターゲート事件まで取り上げ、「真実がどれほど恐ろしいか知っている。職を賭す」と断言した。資料は、「国情院に来ればすべて見せる」と主張した。しかし、野党は信じられないという態度だ。

野党新政治民主連合の国民情報守護委員長の安哲秀(アン・チョルス)議員は、民間人ハッキング疑惑を究明するためには、「資料が十分に提出され、少なくとも5人の専門家が参加し、ログファイルを1ヵ月ほど分析する必要がある」と主張した。安議員が求めた資料は7分野33件。安議員の言葉通りにした場合、国情院がハッキング・プログラムを利用してこれまで作業したすべての対北朝鮮、対テロ情報関連活動が公開されることになる。角を矯めて牛を殺すことになりかねない。民間人査察疑惑の究明が重要だとしても、国家の安危がかかった国家安保に対する最小限の考慮は必要ではないか。

今回の国情院事件でも、いつものように陰謀説が登場した。代表的なのが自殺した国情院職員が乗った車のナンバープレートの色が防犯カメラに映ったのと違うという点を根拠とした車すり替え疑惑だ。警察の実験と国立科学捜査研究院の検査で同じ車であることが確認されると、次は車の早期廃車疑惑を取り上げ、陰謀説が終わりなく拡大・再生産されている。このような消耗的な攻防を繰り返すよりも、どこに出しても一点の恥じなき公正捜査を前提に検察にすべてを任せ、政界は後ろに退くのがいいだろう。検察捜査なら可能な多くの資料に接近できるだろうし、少なくとも国家安保関連の機密資料が公開される不祥事は防げるだろう。

検察は27日、新政治民主連合の国情院疑惑関連告発事件を公安部に割り当てた。検察は、国情院がハッキング・プログラムを利用して国家安保の目的以外に別の場所に使わなかったか徹底的に捜査しながらも、国情院がスパイを捕らえる機密が外に漏れないよう格別に配慮する必要がある。