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ギリシャ、無料食事に2万人の列

Posted July. 13, 2015 07:21,   

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「ギリシャ金融危機、最も貧しくお腹を空かした人を襲う」

ニューヨーク・タイムズ紙は11日、ギリシャ危機によって、社会の脆弱層が最も大きな被害を受けていると報じた。首都アテネ市のケラメイコス地域のある聖堂は9日から極貧者だけに無料で食事を提供している。以前は、スープ、パン、パスタ、肉、アイスクリーム、デザートなどを望むすべての人に十分に提供できた。しかし、今は突然多くの人が集まり、収入、雇用状態、公課金書類を確認して、貧しい人だけに食事を提供している。

無料食事を提供するイグナティオス・モスコス神父は、「今後、困難で暗うつで苦しい日々が訪れるだろう」と話した。

アテネの都心や裕福な郊外では、午前0時を過ぎても酒を飲む富裕者や観光客が多い。しかし、オモニア広場周辺など、観光客が行かない町に行くと、ぼろ服を着たホームレスをよく目にする。オモニア広場周辺でアテネ市が提供する無料食事に、通常1日に600〜1000人が集まった。しかし、今は1日に2万人にのぼる。

ニューヨーク・タイムズ紙は、「国際債権団とギリシャ政府の交渉が成立しても、貧困層に支給される政府補助金は大幅に削減されるだろう」と報じた。

ギリシャの高学歴者は、海外に脱出口を見出している。エコノミストの電子版は10日、彼らがギリシャを去る「ブレイン・ドレイン」(人材流出)現象が目立っていると伝えた。

最近、英国から留学を終えて帰ってきた有能な医師で2人の子どもの父親であるニコスさんは、英国への「Uターン」を準備している。ニコスさんは、「ギリシャでは基本的な医療機器や医薬品も底をつく直前で、病院の雇用も減っている」とし、経済状況が良くなることを期待して帰ってきたが、これ以上ギリシャに残っていることは難しい」と話した。

エコノミストによると、この5年間で13万人の修士学位以上の高級人材がギリシャを離れた。ギリシャで修士学位以上の高学歴者の12%に迫る数だ。彼らが、ギリシャを去って向かった所は、ドイツ、英国、米国など自分の専門性を生かすことができる欧米先進国だ。

高級人材を受け入れる雇用がなく、起業環境がよくないことも人材流出を煽っている。英国に留学して13年に帰国したジョンさんは、インターネットの就業情報サイトを開設する計画をあきらめ、近くギリシャを離れる予定だ。ジョンさんは、「経済状況だけでなく、複雑な行政手続きや官僚主義のため起業計画をあきらめた」と話した。