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[オピニオン]小学校暴力は「いたずら」ではない

[オピニオン]小学校暴力は「いたずら」ではない

Posted July. 02, 2015 07:14,   

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「事件後、○○(息子)はガムの袋に入っている防腐剤を取り出して手の平に置き、しばらく見つめて、『防腐剤を食べると天国に行くの』と私に聞きました。死が何を意味するのか分かっているのか。10才になったばかりの自閉症の子どもの現実は、どうしてこの世との縁を断つほど地獄になってしまったのでしょうか」。ソウル瑞草区(ソチョク)のある小学校の父兄が、子どもへの暴力行為に対する処罰を求めてブログに書き込んだ文で、江南(カンナム)の若い母親の間で話題になっている。

◆小学校3年生のA君は、学校の友だち2人と別名「逮捕遊び」をした。軽い自閉症のアスペルガー症候群を患うA君は、毎回「犯人」になった。警察役の友だちに後から腕をつかまれ、つねられたり蹴られたりした。耐えられなくなったA君が大人にこのことを打ち明けると、加害生徒たちはA君を学校のトイレに連れて行き、性器をつかんでいたずらをしたという。友だちにこんなことをするとは、小学校3年生でも「小さな悪魔」と呼ばざるを得ない。

◆学校暴力対策自治委員会に渡ったこの問題に対して、学校は「逮捕遊びをして被害生徒を押した点は認められるが、アザができたり性器に傷を負ったりしたかどかは確認できない」とし、加害者生徒たちにA君との接触と報復禁止を警告した。A君の母親はこれを不服とし、オンライン署名運動を行った。加害者生徒の親は、「確認されていない事実をまき散らしている」と反論し、真実ゲームの様相になってしまった。

◆2011年に大邱(テグ)で中学生が自殺して以降、政府は加害生徒の強制転校、学校生活記録部の記載など対策を出したが、大きな変わったことはない。学校暴力は減るどころか、今回のように小学校にまで拡大している。小学校の暴力に対して「友だちどうしのいたずら」と軽く考える大人たちの認識が暴力を助長する。米国の学校では、教室でクラスメートを押し倒すだけで大きく問題視し、罰を与える。子どもが幼いと、子ども同士のケンカが大人のケンカになることも度々あるが、だからといって隠したり、軽く見過ごすことはできない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員shchung@donga.com



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