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[オピニオン]愉快な「休暇革命」が職場文化を変える

[オピニオン]愉快な「休暇革命」が職場文化を変える

Posted July. 01, 2015 08:58,   

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グーグルには、「革新・創意性総括責任者(Head of Innovation & Creativity Programs)」という肩書がある。5月に訪韓したフレデリック・フェルト総括は、ガラス張りな経営や発言権を革新の主要要素に取り上げた。グーグルは、進行中のプロジェクトを現場のインターン社員から最高経営者まで、5万人余りの職員すべてに公開している。無駄なことが繰り返されるのを防ぐことができる上、他人が手掛けている仕事を支援することができるのでいいと言う。しかし、これより有名な創意性プログラムは、同様に「業務時間の20%はよそ見」に割り当てることだ。

◆よそ見が創意性を引き立てるという研究結果はごまんとある。米インディアナ大学・ケリー経営大学院のダニエル・スミス教授は、「情報の過負荷が創意的アイデアを食い止める。会議を中止しなさい」と主張した。創意的アイデアは、多く考え、睡眠を取り、運動をし、家族たちと時間を過ごしている途中、ふと、我々を訪れてくるという。「遊んだ分だけ成功する」というタイトルの本で有名な文化心理学者の金珽運(キム・ジョンウン)氏も、「遊んでこそ創意性が生まれる」と力説している。

◆三星(サムスン)電子が最大1年間を自己啓発のための休暇として使える制度を導入した。長期間の海外旅行であれ語学研修であれ、計画書さえ提出すれば、条件なしにリフレッシュの時間を持たせるという。男女役員や従業員が皆使うことのできる育児休業期間も、1年から2年に伸ばした。「管理の三星」から、創意的企業へと生まれ変わろうとする三星は昨年から、週40時間のみ勤務すれば、勝手に出退社できる自主通勤制度を実施している。

◆韓国人の労働時間は経済協力開発機構(OECD)34の加盟諸国のうち2位(2013年)につくほど長い。ずっとトップだったが、週休二日制や時間選択制の拡大で、2008年以降メキシコにトップの座を明け渡した。世界最大手の職場評価サイト・グラスドアには、韓国の生真面目な企業文化への酷評が多い。「仕事を終えても、上司の機嫌をうかがうため、退社できない」などの指摘もある。発言権が革新の主要要素である理由がわかるような気がする。愉快な「休暇革命」が韓国の職場文化を変える引き金になればと思う。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com