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MERSとの戦い、心理戦から勝つべきだ

MERSとの戦い、心理戦から勝つべきだ

Posted June. 12, 2015 07:23,   

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「これからは群衆心理による対応を取りやめ、科学的な根拠を基に、MERS(中東呼吸器症候群)に立ち向かわなければならない」。

11日に休校に入った幼稚園や小中高校、大学は2431校であり、その前日(2704校)より減ると、これをMERS対応戦略を切り替えるチャンスにすべきだという声が出ている。

世界保健機関(WHO)や保健医療専門家らは、「MERSの拡散は学校とは関係なく、地域社会に感染する可能性も低い」と口をそろえている。このような状況の中でも、ひとまず休校という措置を取ったことで、社会的に不要な恐れを量産させているという。また、感染病が発生すると、児童生徒たちに基本的な対応措置を教育し、健康状態を確認しなければならない学校だが、その機能が止まり、副作用も起きている。

これからでも、休校を止めて、学校が先頭に立ってMERS拡散事態を、感染病を巡る危機意識や保健教育のレベルを高めるチャンスに活かすべきだという意見が多い。延世(ヨンセ)大学保健大学院の全柄律(チョン・ビョンリュル)教授は、「今回の事態を、今後感染病が再び発生した時、どのように対処すべきかを未来世代に教えるきっかけにするべきだ」と話した。

学校の休校を終えることを機に、全般的なMERS防疫戦略も変えなければならない。感染者数が100人を超えるなど、徐々に増えているものの、「大規模な拡散」や「第3次の震源地」は出ていない。このように、ある程度拡散の傾向が下火になっている状況下では、新しい対策をまとめるよりは、従来の対策をより体系的に管理すべきだという指摘が多い。

まず、患者情報の把握や共有が遅れている状況を、できるだけ防がなければならない。最初の感染者が確認されてから3週間が過ぎたが、依然、一部の人たちは診療過程で、「感染者発生病院」に行ってきたことを語ろうとしない。そのため、ウイルスの拡散機会が生じ、予期せぬ大規模な感染事態まで懸念されている。

確かでない情報がソーシャルネットワークサービス(SNS)などで広まり、このような情報に敏感な反応を示すことにも気を付けるべきだ。MERS患者が増えており、各地方自治体も感染陽性判断のための検査ができるようになったことで、当初より一段と多様な情報が生まれ、広まっている。全教授は、「感染病は心理戦でもある」といい、「病気にきちんと立ち向かう前に、確認が取れていない情報に委縮される姿を見せてはならない」と語った。



turtle@donga.com