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[オピニオン]株式富豪のトップに迫った徐慶培

[オピニオン]株式富豪のトップに迫った徐慶培

Posted May. 25, 2015 07:21,   

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アモーレパシフィックの徐慶培(ソ・ギョンベ)会長の株資産が最近、11兆5000億ウォンを超え、国内トップの三星(サムスン)電子の李健熙(イ・ゴンヒ)会長(12兆ウォン)に迫っている。中国大陸を虜にした韓流やK−ビューティーのおかげで、化粧品が飛ぶように売れているためだ。アモーレパシフィックは今年第1四半期の営業利益が、昨年同期より58%も伸び、徐会長の資産は1年間で4倍に膨らんだ。この傾向が続くことになれば、間もなく李会長の資産を上回るだろうというのが市場の評価だ。

◆アモーレパシフィックだけではない。一時、斜陽産業だった化粧品産業全体が復活している。LGグループの母体だが、LG電子やLG化学など、大規模な企業に押されていたLG生活健康は、収益率の優れた系列会社になった。自社ブランド無しに製品だけを生産する韓国コルマやコスマックスなど製品の設計から製品開発までを受託者の立場で行う(ODM)メーカー各社も、連日、株価の高止まりが続いている。長い間貿易赤字品目だった化粧品は、この5年間の輸出が年間34%ずつも伸び、輸出貢献品目となった。化粧品は電子製品に続き、韓国が世界市場を総なめする2度目の消費財になる見通しだ。

◆国産化粧品の復活の立役者は、ほかならぬ中国市場の成長だ。しかし、チャンスは準備した者に来るもの。すでに、世界市場を支配していたシャネルやランコムなどの先進諸国の企業各社とは違って、国内メーカー各社は基礎化粧品に焦点を合わせ、BBクリームやクーションコンパクトなど、新しい製品を次々と出してきた。今は、先進諸国の複数の会社が韓国製品をコピーしている。米紙ウォールストリートジャーナルは6日付に、「化粧品を開発するスピードや創造性のおかげで、韓国が化粧品業界の革新を率いる中心に浮上している」と報じた。

◆化粧品産業の復活は、永遠な斜陽産業も好況産業もないことを示している。ファッションも代表的斜陽産業だったが、1990年代から中国に力を入れてきたファッションメーカー「イーランド」は、中国でブランド品としてもてなされている。家具市場が頭打ち状態だった韓国に進出してブームを巻き起こしているイケアを見れば、創造や革新は、それほど遠くないところにある。やや異なる発想や変化が新しいニーズを作る。化粧品作業の好況もいつ終わるかわからない。好況の時に未来に備えなければならない。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com