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[オピニオン]「食い逃げ」のローンスターと金監委の元幹部の就職

[オピニオン]「食い逃げ」のローンスターと金監委の元幹部の就職

Posted May. 06, 2015 07:23,   

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安大熙(アン・デヒ)元最高裁判官は、弁護士を開業から5ヵ月間で16億ウォンを稼ぎ、「前官礼遇」を巡る議論で首相候補から辞退した。前官礼遇は、法律家だけのものではない。元経済高官たちも、法律事務所に就職し、高額年収を受け取っている。金融委員会や公正取引委員会、国税庁などの権力機関出身が1順位だ。彼らは改正された公職者倫理法に基づいて、退職後3年間は関連機関に就職できないが、その後は法律事務所に入り、企業に有利な立法や訴訟を支援するロビイストとして活動することができる。

◆尹庸老(ユン・ヨンロ)元金融監督委員会(金監委)副委員長が、米国系プライベートエクィティファンド・ローンスターの訴訟を代理する法務法人・世宗(セジョン)の顧問として、3月末に就職したことが明らかになった。ローンスターは、「2007年、外換(ウェファン)銀行の持分をHSBCに売却しようとしたが、韓国金融当局の承認が遅れたため、売却が白紙化され損した」と主張し、韓国政府を相手に計5兆1328億ウォンの投資家・国家間紛争(ISD)を起こした。尹元副委員長は当時、金監委のナンバー2として、その状況に詳しい立場にいた。

◆尹元副委員長は、「私はローンスター関連訴訟には全く関わっていない」と明らかにしたが、誤解を招くような行為だ。氏は、ハナ金融が外換銀行を買収した2011年、ハナ金融に席を移し、昨年3月まで外換銀行の頭取を務めた。ローンスターは2003年、外換銀行を1兆3833億ウォンで買収したが、2012年、ハナ金融に売り返して4兆7000億ウォンの利益を手にした。その過程で、外換カードの株価を操作し、ローンスター反対運動を行った市民団体の代表に、8億ウォンの賄賂を提供する違法行為も行った。

◆事件当時、政府責任者の1人だった彼が、ローンスターを代理する法律事務所に入ったのは、適切な身の振り方とは言えない。万が一でも、国から給料をもらって手にした情報を、国を相手にした訴訟で活用することがあってはならない。「チャイニーズウォール(企業内情報交流を遮断する装置)」を証明できなければ、自ら辞任するのが正しい。これを機に、法律事務所に就職した「官フィア(官僚+マフィア)」たちを管理する規定を強化する必要がある。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com