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[オピニオン]預言者の助言

Posted May. 02, 2015 07:09,   

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レバノン生まれのカリール・ジブラン(1883‾1931)は米国で活動した作家兼画家だ。彼が1923年に発表した「預言者」は、愛や仕事、友情など、26種の論点を扱った散文詩集だ。70代と80世代が若かった時代、本棚でよく目にできた本だ。世界で大雑把に計算しても、1億部以上が売れたといわれており、聖書の次に多く売れた本という主張まで出ている。

◆「預言者」がアニメとして新しく生まれ変わった。「ライオンキング」のロジャー・アレーズ監督が脚本や演出を手がけたこのアニメは、今年8月、米国での公開を控えている。先週、レバノンの首都ベイルートで行われた試写会に、ラテン系ハリウッドスター・セルマ・ハイエックが出席して注目を集めた。レバノン出身の祖父を通じてこの本に接し、感動したハイエックは、共同制作者として参加し、リーアム・ニーソンと共に声のダービングを引き受けた。「グッチ」などを所有しているフランスの億万長者家の2世と結婚した彼は、7歳の娘のためにこのアニメを作ったという。

◆ゴールデンウィークで幕開けした5月の家庭の月、人生の普遍的質問への教えが盛り込まれている「預言者」の中で、子供らに関する下りを見つけた。「そなたたちは子供たちに、体の住処を与えることはできるが、魂の住処を与えることはできない。なぜなら、子供たちの魂は、そなたが尋ねていくことのできない、夢の中でも行くことのできない明日の家に住んでいるから。そなたは、子供のようになるために努力するものの、子供たちをそなたのように仕上げようと努力してはならない」。子供を所有物のように考える最近の両親たちが反芻すべき知恵だ。

◆結婚生活のためのアドバイスも有益だ。「お互いの杯を溢れさせるものの、片方の杯のみ飲んではならない。お互いに自分のパンを与えるものの、片方のものだけを食べてはならない。一緒に歌い、踊り、楽しむものの、そなたたちを別々にいさせるべきだ。たとえ、同じ音楽が響いていても、ギターの玄が別々に存在しているように」。懐の事情が芳しくない人たちには、相次ぐ記念日が嬉しいばかりではない。プレゼントや外食などの消費志向的イベントに変質したためだ。相手を所有や執着の対象にしない惜しまない愛、5月は家族の真なる意味を記憶する必要がある。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com