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安倍首相、「日本人シンドラー」を強調して歴史をごまかす

安倍首相、「日本人シンドラー」を強調して歴史をごまかす

Posted April. 29, 2015 07:22,   

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米国を訪問中の安倍晋三首相の「歴史ごまかし」戦略が露になっている。

安倍首相は27日(現地時間)、ボストンのハーバード大学での講演で、旧日本軍従軍慰安婦問題について謝罪せず、同日午後、ワシントンに移動し、アーリントン国立墓地とリンカーン記念館、ホロコースト記念博物館を訪問した。従軍慰安婦、植民支配、侵略といった自国の過去の行為は謝罪せず、他国の戦争追悼施設を訪れ、「歴史を記憶しよう」、「平和を守ろう」というメッセージを暗に強調した。

アーリントン国立墓地の訪問で、第2次世界大戦勃発に対して米国に謝罪するというメッセージを表明し、ホロコースト博物館では、自分の歴史歪曲行為に批判的な米国内のユダヤ系を抱き込もうとした。特に、オバマ大統領と共に、予定になかったリンカーン記念館を訪れたことは、奴隷解放を果たしたリンカーン元大統領の統合と和解の精神を自分の行動に結びつけようという政治的策略があると指摘されている。

安倍首相は、オバマ大統領と共に30分間、リンカーン記念館を訪れ、「人民の、人民による、人民のための政治」を強調したゲティスバーグでの演説が彫られた文句などを見学した。ホワイトハウス側は、「今月、南北戦争終息とリンカーン元大統領逝去150周年を迎えるため、両首脳が米国の歴史に重要な意味がある場所で時間を過ごした」と説明した。リンカーン記念館の訪問は安倍首相の訪米スケジュールになかったが、日本側が水面下でホワイトハウスにオバマ大統領と同行することを数回に渡って要請し、実現したという。

さらに安倍首相は、ホロコースト記念博物館を訪れ、45分間滞在した。特にこの訪問には、1940年当時、リトアニア駐在日本大使館の公使だった杉原千畝氏からビザの発給を受けてナチス収容所から脱出したジュリー・バスク、マーシャ・ネオン、レオ・マラメードさんらホロコースト生存ユダヤ人を招待するイベントも準備された。杉原氏は当時、2000人余りのユダヤ人にビザを発給した。

安倍首相は、「日本人の一人として、杉原氏の行動を誇りに思う。彼の勇気ある行動が数千人の命を助けた」と述べた。慰安婦強制動員とほぼ同時期に、日本がユダヤ人を救うために人道主義的措置を行ったという点を強調したのだ。そして、博物館の正門にかけられている「ネバーアゲイン」という文句に言及し、「身が引き締まる」と述べた。

これに先立ち、安倍首相は同日午前、マサチューセッツ州ケンブリッジにあるマサチューセッツ工科大学(MIT)を訪れ、日本の現代政治、外交に関する研究を支援するために、MITとコロンビア大学(ニューヨーク)、ジョージタウン大学(ワシントン)にそれぞれ500万ドル(約54億ウォン)、計160億ウォンを提供することを明らかにしたと、産経新聞が伝えた。これは、米国の学界に知日派を増やし、日本に対する友好的世論を形成するための試みとみえる。