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[オピニオン]金武星の全羅道首相論

Posted April. 25, 2015 07:24,   

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「朴槿恵(パク・クンへ)大統領に申し上げます。李完九(イ・ワング)首相が更迭され、今度は全羅道(チョルラド)出身を首相に任命してくださるようお願い申し上げます」。与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表が23日、「湖南(ホナム)首相論」を掲げてきた。4.29光州(クァンジュ)西乙国会議員の補欠選挙の支援演説でのことだ。金代表は、「李貞鉉(イ・ジョンヒョン)最高委員が首相につけば、どれほどうまくこなすでしょう。また、鄭勝(チョン・スン)候補が今回の選挙で当選して、最高委員になって、首相になればどれほどうまくできるでしょうか」という言葉も口にした。

◆直ちに光州選挙を支援しようという狙いの上、「国民統合のため」という名分ももっともらしい。実際、李首相の後任として取りざたされている候補群の中には、韓光玉(ハン・グァンオク)国民大統合委員長、金滉植(キム・ファンシク)•韓悳洙(ハン・ドクス)元首相などの湖南出身もいる。党内の一部からは、異なる解釈も出ている。金文洙(キム・ムンス)前京畿(キョンギ)知事や吳世勳(オ・セフン)元ソウル市長などの次期大統領選挙型走者を排除しようとする布石だという。

◆成完鍾(ソン・ワンジョン)ゲートで李首相と慶尚南道(キョンサンナムド)の洪準杓(ホン・ジュンピョ)知事までが、大統領候補から遠のいたという観戦評まで出ている。もし、金文洙、吳世勳などの次期大統領選挙のライバルたちが、首相ポストにつくことになれば、与党圏内のトップ走者といわれている金代表の立場が脅かされかねないという意味だ。気前のいい男というイメージの強い金代表としては、「とんでもない解釈だ」というだろうが、金代表が記者らと会って、「それ(湖南首相論)は本気だ」という言葉も、額面どおりに受け入れてもらえないのが、政界の受け入れ方だ。

◆最大野党新政治民主連合の文在寅(ムン・ジェイン)代表は1月、湖南首相論を取り上げたが、ひどい目に会った。李完九首相が指名されていた中、「湖南首相を抜擢すべきだった」と主張し、「何のことだ、忠清(チュンチョン)出身は首相になれないとでもいうのか?」という忠清有権者らの気乗りしない反応に驚いたのだ。2.8党大会を控え、代議員や権利党員の半分以上を占めている湖南地域の点数を稼ごうとして、自滅したという党内からの批判も多かった。文代表とは違って、金代表は、首相指名の前に、「湖南首相論」を掲げてきたため、特定地域の反発を避けて通ることができた。しかし、湖南出身を首相にさせるべきだと主張したからといって、今回の選挙で湖南の民心がセヌリ党候補のほうに傾くかどうかは分からない。

朴成遠(パク・ソンウォン)論説委員 swpark@donga.com