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[社説]AIIB参加、統一費用の負担軽減の機会に活用せよ

[社説]AIIB参加、統一費用の負担軽減の機会に活用せよ

Posted March. 28, 2015 07:09,   

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韓国政府は26日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設会員の参加を公式に宣言した。中国の経済覇権の拡大を憂慮した米国は、友好国の参加を牽制したが、今月に入って、英国、ドイツ、フランス、イタリアなどが参加を宣言したのに続き、韓国も創立会員国となり、最終列車に乗った。アジア地域のインフラプロジェクトで有利な地位を確保し、北朝鮮のインフラ開発など南北経済協力の窓口を広げる機会だ。今後の交渉で、最大限の持分率の確保と役割の増大に総力をあげなければならない。

早ければ今年中に発足するAIIBは、建設、交通、電力、通信などのインフラ投資需要が多いアジア地域への資金調達を目的とする多国間開発銀行だ。アジア開発銀行(ADB)によると、2020年までの域内のインフラ投資の需要は年間8000億ドルを上回る。AIIBの設立を機に、個別国家だけでなく、習近平主席が構想する「一帯一路(陸上と海上シルクロード)」のように規模が大きな国境間のインフラ事業が活発に推進される見通しだ。韓国企業も、AIIBへの参加で恩恵を受けられるだろう。

総会の承認を経て北朝鮮もAIIBの投資地域になり得る。国土研究院によると、北朝鮮に必要な11の核心インフラプロジェクトを始めるには、10年間で約100兆ウォンの投資が必要だ。昨年ドイツを訪問した朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が、「北東アジア開発銀行を作って、北朝鮮の経済開発を図ることができる」と提案したように、AIIBを通じて民生インフラの開発構築に参加すれば、統一コストの負担を減らすこともできる。

世界2位の経済大国である中国は、AIIBとともに2016年からブリックス国家と共同で世界銀行に対抗する「新開発銀行」を運営する予定だ。戦後70年の間揺ぎなかった米国中心の世界金融の構図に地殻変動が起きつつある。世界金融市場の辺境から脱し、韓国の地位を強化し、遅れた金融産業を発展させる契機にしなければならない。

米国の圧迫にもかかわらず、経済的実益からAIIB参加を決めたように、高高度ミサイル防衛(THAAD)システムの配備問題も国家主権の次元で決断しなければならない。AIIBへの参加が米国が大騒ぎする事案でないように、THAADも中国が介入する問題ではない。