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[オピニオン]黄祐呂副首相の未婚解決プロジェクト

[オピニオン]黄祐呂副首相の未婚解決プロジェクト

Posted March. 24, 2015 07:14,   

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政府世宗(セジョン)庁舎にある黄祐呂(ファン・ウヨ)社会副首相兼教育部長官の執務室の片方の壁には、大きめの木のパネルが2つ掲げられている。一つは小中高校生の自殺現状だ。児童生徒らの自殺予防のための教育トップとしての意志が盛り込まれている。しかし、もう一つはやや意外なものだ。「教育部職員の未婚者の現状」というパネルには、教育部の未婚職員の統計が、職級別・年齢別に分類されている。

◆この現状パネルは、「よい家庭を作ってこそ、仕事も創意的にうまくこなせるはずだ」という黄副首相の指示を受けて最近作られた。たとえ教育部に限られた資料とはいえ、「非婚社会」に向け突っ走っている我が韓国社会の一面を示すのに十分だ。休職者や海外研修者まで含めた教育部職員615人中、未婚者は106人、6人に1人の割合だ。これには死別や離婚による「シングル」は含まれていない。

◆首になる心配など無い安定した職業に年金まで十分に受け取れる最高の配偶者とも言える人たちが結婚できないとは、驚くべきことだが事実だ。未婚者統計を見れば、30代以上が90%、性別では女性が74.5%を占めている。女性の未婚者が多いのは、高学歴、高スペックを備えたゴールドミスが目にかなう相手に出会えない現象の一端を示すものだろう。行政試験の合格者が大半を占めている5級(事務官)の未婚者だけでも、男性は10人なのに比べ、女性は17人もいる。島のように周辺地域から離れている世宗市(セジョンシ)の特性から見て、未婚の男女が出会う機会や空間も少ないような気がする。

◆妻との死別後、1人暮らしをしている黄副首相は誰よりも家庭の大切さを切実に感じているようだ。「幹部級は残業してもいいが、(その他の)職員たちは早く結婚させるべきだ」とか、「未婚者の多い課長は、局長(への昇進)をさせない」などといったことまで口にしたという。仕事を口実に職員を深夜まで帰さない風土を批判したのだ。一部からは、「業務も忙しいはずなのに、職員の結婚にまで口出しする時間があるのか」と、出しゃばっていると批判する見方もあることはある。しかし、少子化問題にも包括的な責任を持っている社会副首相だからこそ、この問題が管轄でないともいえない。晩婚や少子化はそれほど切実な問題だ。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com