Go to contents

[社説]北朝鮮の核兵器、「5年後に最大100個に」

[社説]北朝鮮の核兵器、「5年後に最大100個に」

Posted February. 26, 2015 07:11,   

한국어

北朝鮮が5年後に最大100個の核兵器を保有できるという分析が米国から出された。元米国務省北朝鮮担当官のジョエル・ウィット氏は、北朝鮮が現在10〜16個の核兵器を保有していると診断し、2020年になれば少なくとも20個から最大100個まで核兵器を保有すると予想した。「100個保有」という最悪のシナリオが現実となれば、北朝鮮は戦術核兵器を必要な場所にいくらでも配備できることになる。米シンクタンクのヘリテージ財団も、資料「2015年米国の軍事力指数」で、金正恩(キム・ジョンウン)政権は非核化だけでなく6者協議にも復帰する考えはなく、核兵器を発展させていくと指摘した。

これに対して、韓国合同参謀は、「北朝鮮がそこまで成果を上げることは難しいだろう」と低い評価を出した。だからといって北朝鮮の核の脅威が消えるわけではない。米国のオバマ大統領と中国の習近平国家主席が昨年11月の首脳会談で、「北朝鮮の核計画開発は成功できないという点で意見が一致した」と明らかにしたが、まだ解決策は出ていない。むしろ「イスラム国」やウクライナ問題に押されて、北朝鮮の核問題がオバマ大統領の国政優先順位で下位になった印象を受ける。

核問題を放っておけば、国際社会は深刻な脅威にさらされる。英国の秘密情報部(MI6)が北朝鮮の第1級の機密を知る北朝鮮関係者を抱き込むために秘密工作を行ったことが、南アフリカ共和国の機密文書を通じて明らかになった。北朝鮮の核の直接の当事者でもない両国の情報機関が映画「007」を彷彿とさせる工作を行った理由は何か。6者協議は2008年12月の首席代表会議を最後に6年以上開かれていない。政府は以前とは異なる解決策を模索するとし、協議再開の条件などを含むいわゆる「コリアン・フォーミュラ」を掲げて関係国と協議しているという。しかし「コリアン・フォーミュラ」の内容すら知らされておらず、果たして新しい解決策が正しいのかも疑問だ。

いくら核問題の解決が難しくても、6者協議の再開など可能なあらゆる努力をしなければならない。虚しく歳月を送って北朝鮮の核保有を既成事実化する災いを招いてはならない。ウィット氏が、「今、韓国政府は統一を語っているが、現実的に核兵器50〜100個を保有する北朝鮮とどのように統一を推進できるのか」とし、「幻想から脱し、現実をありのままに見なければならない」と指摘したことを肝に銘じる必要がある。