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[社説]野党は首相任命同意案採決に堂々と参加するべきだ

[社説]野党は首相任命同意案採決に堂々と参加するべきだ

Posted February. 13, 2015 07:08,   

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与野党が李完九(イ・ワング)氏の首相任命同意案を16日に処理することで合意した。与党セヌリ党は昨日、李氏に対する人事聴聞経過報告書を単独で採択したのに続き、国会本会議での任命同意案採決まで強行しようとしたが、野党新政治民主連合がこれに反対して16日に処理することを提案すると、受け入れた。与野党が一歩ずつ譲歩して妥協した格好だ。

首相候補に対する国会の人事聴聞と任命同意の制度を設けているのは、道徳性と資質を検証し、それを踏まえて、採決を行って可否を決めるようにしているのだ。表決に当たって無記名秘密投票を保障しているのは、国会議員個々人が各党の方針や世論に拘束されることなく、議員それぞれの信念に基づいて決めるようにするためだ。金大中(キム・デジュン)政権下の2002年に首相候補に指名された張裳(チャン・サン)氏や張大煥(チャン・デファン)氏が、当時の野党ハンナラ党の反対で首相にはなれなかったものの、国会の採決は正常に行われた。

新政治連合が16日にどういう態度を取るかは分からない。同党は昨日、李氏の辞退を要求し、任命同意案の処理に反対するという党方針を決めた。同意案処理の延期は、与党単独の処理を阻止したい思惑から出た、単なる時間稼ぎの戦略なのかもしれない。だが、16日になって採決を拒んで反対を唱えたり延期を主張する場合、与党単独での強行採決に正当性を与える結果になるだけだ。

李氏の道徳性や言論観、振る舞いが私たちを失望させたのは事実だ。だからと言って野党が採決自体を拒否する理由にはならない。野党が党方針として反対投票を決めることがあっても、正々堂々と採決に参加するべきだ。新政治連合は、これまで闘争一辺倒の政治で、国民をたびたび失望させてきた。文在寅(ムン・ジェイン)新代表が変化した姿を見せることができない場合、新政治連合は国民の信頼を取り戻すのは困難になる。

首相任命同意案の処理が遅れれば朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が考えている内閣改造や大統領府の再編の日程にも狂いが生じかねない。だが、そういう状況も、欠陥のある候補を選んで間違った人事を続けてきたことに原因があり、誰のせいでもない。野党が参加した中で正常に採決が行われるとしても、任命同意案が通るという保障はない。朴大統領は、そういう結果も想定内に入れて対応するべきだ。