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[社説]オバマ大統領を「狂犬」呼ばわりで挑発する金正恩氏、核実験の前触れか

[社説]オバマ大統領を「狂犬」呼ばわりで挑発する金正恩氏、核実験の前触れか

Posted February. 02, 2015 07:18,   

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記が、米国に対して「狂犬とはもはや対座する容易はない」とし、「歴史がかつて見たこともない最も恐ろしい事態が悪の総本山である米国本土にもたらされるだろう」と警告した。米国の空母を戦闘飛行隊と潜水艦部隊で攻撃する訓練を指揮した際の異例の発言だ。北朝鮮最高指導者のこのような強硬発言を内部結束用だと軽く流すことはできない。「強対強」構図に突き進む米朝関係の火花が偶発的な武力衝突に飛び火する恐れもあるため、韓国軍も警戒を強化する必要がある。

北朝鮮の荒々しい行動は、米国の強硬な北朝鮮制裁への反発とみえる。米国のオバマ大統領は最近、ユーチューブを通じたインタビューで、「やがて(残酷で暴圧的な)北朝鮮政権は崩壊するだろう」と述べた。韓国の被害が憂慮されるため軍事的な解決策は解答ではないとしながらも、今後北朝鮮に対して圧力を加え続けることを明確にした。米国は、韓米合同軍事演習を中止すれば核実験を臨時中止するという北朝鮮の提案を拒否した。むろん、金第1書記が米国に対する不満の表出を最大化することで、融和的措置を引き出そうという考えかも知れない。北朝鮮が核と長距離ミサイルがあるとしても、米国と衝突することが自滅を招くことが分からないはずはない。

しかし、北朝鮮が昨春のようにキーリゾルブ韓米合同軍事演習に激しく反発して、4度目の核実験など挑発する可能性はいくらでもある。中国は、2013年に張成沢(チャン・ソンテク)氏の処刑後に停止した北朝鮮への航空燃料の支援を昨年末に再開し、一度に8万トンを提供した。ロシアは今年、北朝鮮と合同軍事演習を実施する予定だ。このような変化が北朝鮮の冒険主義路線を煽るのではないか憂慮される。

韓国政府が昨年末に大統領直属の統一準備委員会名義で会談の開催を北朝鮮に提案したが、その「1月期限」が北朝鮮の返答なく過ぎた。このような状況で、政府は米国と食い違わないよう北朝鮮に対するアプローチとスピードで緊密に協力することが現実的だ。何より規律弛緩で国民に憂慮を与える軍は、国防で弱点を露呈しないよう引き締めていかなければならない。「統一大当たり」の夢も堅固な安全保障があってこそ可能だ。