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[社説]韓国にも手を伸ばしたイスラム国を遮断するテロ防止法が至急だ

[社説]韓国にも手を伸ばしたイスラム国を遮断するテロ防止法が至急だ

Posted January. 22, 2015 06:58,   

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トルコのシリア国境地域で行方が分からなくなったキム氏(18)が、自発的にシリアに密入国を図ったと、警察が結論を下した。警察は、「キム氏が過激派組織であるイスラム国に関心を示していた資料が多く確認されたが、実際に合流したかどうかは分からない」と明らかにした。しかし、キム氏がアクセスしたウェブサイトやソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)を分析した結果を見ると、イスラム国に合流するためにシリアに行った可能性が高い。韓国の若者もイスラム国の包摂対象の例外でなかった。

イスラム国は、世界各国の若者をテロリズムに誘引し、人質・斬首などの反倫理的蛮行を犯す集団だ。インターネットやSNSを通じて月1000ドルの給与を与え、恋人も紹介するというエサをちらつかせ、82ヵ国から約1万5000人を誘い込んだ。韓国でもキム氏のように社会に対する不満などでテロ組織に向かう第2、第3の「ローンウルフ」が出ないとは限らない。イスラム国のサイトへの韓国人のアクセスを阻止する対策が急がれる。法的な根拠なくサイトを遮断することができないため、国会に縛られているテロ防止関連法から速やかに通過させる必要がある。

イスラム国は、2人の日本人を人質に取り、「身代金2億ドルを72時間内に払わなければ殺害する」という動画を20日に流した。イスラム国がアジア人を人質に取って脅迫したことは前例がない。もしイスラム国が罪のない日本人の人質を殺害する蛮行を犯すなら、国際社会の怒りを呼び起こすことになるだろう。

韓国政府は昨年9月、米国からイスラム国撃退の支援要請を受け、イラク難民などに120万ドルを人道的な次元で支援したという。間接的な支援だが、イスラム国が韓国と韓国人をテロの目標にする可能性を排除できない。政府はイスラム国などテロ集団のテロ企図に警戒心を持って徹底的に備えなければならない。