Go to contents

[社説]中国成長率6%台のショック、韓国経済には足元の火だ

[社説]中国成長率6%台のショック、韓国経済には足元の火だ

Posted January. 21, 2015 07:00,   

한국어

中国の昨年の経済成長率が7.4%と24年ぶりの最低値を記録したことを受け、16年ぶりに中国政府の成長目標値の達成も失敗した。今年は6.8%へと下がるだろうと、国際通貨基金(IMF)が見込んでおり、「中国成長率のショック」という言葉まで出ている。頳小平が改革開放政策を始めた1978年以降、2010年まで、低賃金や輸出、公害誘発の製造業、建設景気に頼って、年平均10%の高成長を遂げてきた成長モデルは終わった。中国国家統計局の馬建堂局長は、「新常態(中国流のニューノーマル)の状況の中、『安定の中の進展』を遂げた」と楽観視したが、中国の急激な景気減速が世界経済に及ぼす影響は容易なものではない。

中国の成長率が1%ポイント下がれば、世界経済の成長率は0.5%落ちると、米投資銀行・JPモルガンは分析している。全体輸出で占める中国の割合が4分の1を超えている上、株や債権などの金融市場や観光産業など、経済外のほかの領域でも中国の影響力の大きい韓国は、相当な影響を受けざるを得ない。韓中自由貿易協定(FTA)が発効されれば、輸出が大幅に伸びるだろうという予測も出ていたが、今やそれすら容易ではない。

IMFは、今年の世界経済成長率の予測値も、3ヵ月前の発表時より0.3%ポイント安の3.5%へと下方修正した。欧州も25日、ギリシャ選挙を控えている中、危機が再現されかねない兆しを見せており、最近、「一人だけの成長」を遂げている米国を除けば、世界のどの国も経済不安から自由ではいられない。韓国は、消費や投資などの内需全般にわたって低迷の危険が現実化しつつあり、輸出だけに望みをかけることもできない。

韓国経済を主に支えてきた中国経済まで尋常で無い局面に向け突っ走っている厳しい現実の中、わが国の内部を覗いても懸念せざるを得ない状態だ。政府は新成長産業の育成や投資活性化のための対策を次々と出してはいるが、総合的な政策運用能力は、合格点とは程遠い。政治圏が、経済の足を引っ張る「主犯」になって久しい。「漢江(ハンガン)の奇跡」を起こした企業家精神はかつてのようではなく、労働市場の競争力を蝕む時代錯誤的な労働運動だけが依然変っていない。一つ一つの個別政策も大事だが、政府や政治圏、企業、労働界の4つの主要集団の危機意識や現実直視、そして換骨奪胎こそが、今、韓国経済危機の予防や再跳躍のために最も急務なことだ。