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[オピニオン]国立生態院のジェーン・グードルの道

[オピニオン]国立生態院のジェーン・グードルの道

Posted November. 24, 2014 08:32,   

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環境や動物への関心の高い有名芸能人をエコブリティという。代表的エコブリティといわれている俳優のアンジェリーナ・ジョリーやピアーズ・ブロスナンは、最も尊敬する人として、動物学者のジェーン・グードルを取り上げている。捨て犬の保護に先立っている歌手の李孝利(イ・ヒョリ)は、彼女を自分のメンターだといった。1934年、英ロンドンで生まれたグードルは、26歳の時、アフリカ大陸に渡って、チンパンジーと生涯に渡って関わってきた。

◆タンザニアのゴンべのジャングルで野生のチンパンジーについて研究していたグードルは、1960年代、「人間ではなく、動物も道具を使う」という事実を初めて究明した。チンパンジーが木の葉っぱを使ってシロアリを取って食べる上、チンパンジーは草食性動物ではなく、自分たちだけの強力な秩序や感情があることを突き止めた。彼女のチンパンジーを巡る研究は、ほかならぬ生命体への畏敬の念へとつながった。グードルは、生息地の破壊や密猟によるチンパンジーの減少を懸念し、環境運動家に変身した。

◆今年80歳の彼女は、年間300日間を世界を回りながら、動物や環境保護について講演している。韓国との関わりも深い。03年からほぼ毎年、韓国を訪れている。氏が最近、関心を傾けている対象は青少年だ。既成世代や物質主義に染まっていない青少年こそ今後、地球を蘇らせる主体だと見ている。氏が立ち上げた青少年環境団体「根っこと新芽」(Roots and Shoots)は、12人のタンザニア子供たちから始まって、今は115カ国の15万人を超えるメンバーを抱える組織へと成長した。

◆国立生態院が昨日、グードル博士が出席した中、「ジェーン・グードルの道」の名づけ式典を行った。この道は、氏の人生や業績を感じることができるよう、国立生態院内の1キロ区間に作られた。同日の行事には、事前申し込みで選ばれた300人が出席した。氏は、平凡な1人の女性が、チンパンジーとの交感を通じて、命の大切さを見つけ、偉大な人物へと成長していく過程を示すドキュメンタリー「ジェーン・グードル」の公開(27日)にあわせて訪韓した。「地球上で最も知的な動物の人間が、どのように地球を破壊できるか」という問いについて、我々も一緒に悩むきっかけになればと思う。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com