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[オピニオン]崔泰源の「獄中模索」

Posted November. 22, 2014 03:57,   

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SKの崔泰源(チェ・テウォン)会長が最近、獄中で執筆した「新しい模索、社会的企業」という本が発売された。公益性と事業性との間で、ジレンマに陥っている社会的企業が、貧困層や障害者への支援など「社会的価値のある仕事」をどれほど手がけているかについて評価したあと、それに比例してインセンティブを提供すべきだという内容だ。本が発売されると、「系列会社の出資金を、派生商品への投資に使って、懲役4年の実刑が確定された財閥のトップに、そのような資格があるか」という批判が出る一方で、社会的企業への真剣さを評価する声も出ている。

◆昨年2月に開設されたKAISTの社会的企業家経営学修士(MBA)過程も、崔会長の提案で作られた。氏は、KAISTの社会的企業家センターに、「社会的企業家の起業支援基金」(崔泰源ファンド)100億ウォンを寄付した。2年間、奨学金で勉強した後、来年2月に卒業する1期生らは、1人当たり5000万〜1億ウォンの起業投資金について、基金から支援を受ける。

◆崔会長は13年1月末に法廷拘束され、1年10ヵ月間、刑務所での生活を行っている。上位10位内のグループのトップとしては、史上最長服役記録を毎日塗り替えている。かつての不正政治家らが、たびたび利用してきた病気を理由にした保釈や刑執行停止などの恩恵を受けたこともない。一時、恩赦や仮釈放論が持ち上がったが、黃𨥉安(ファン・キョアン)法務部長官は先月13日、「崔会長の赦免について検討していない」と一線を画した。

◆SKグループは最近、主力系列会社のSKイノベーションを始めとする多くの系列会社の業績悪化に苦しんでいる。経営危機の原因は複合的だが、トップの長期的不在の影響も少なくないはずだ。崔会長に代わって、グループ経営の責任を持っている金昌根(キム・チャングン)会長は12日、「外部環境の変化の激しい今、大規模な投資決定や事業ゲームの枠組みを変えるのは、完全にオーナーの役目だ」と話した。過ちを犯した企業家がそれ相応の処罰を受けるのは当然のことだが、崔会長は、刑期の半分近くを刑務所で送った。企業と国家経済が厳しい現状の中、彼を引き続き刑務所の中に閉じ込めておくことと、釈放した時との総合的損得について比較し、悩んでみるべき時期に来ているような気がする。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com