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[社説]長津湖を選挙区とする議員がいたなら、報勲処の予算を削減しただろうか

[社説]長津湖を選挙区とする議員がいたなら、報勲処の予算を削減しただろうか

Posted November. 17, 2014 03:09,   

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国会政務委員会予算小委が、国家報勲処の予算案を審査して、長津湖(チャンジンホ)戦闘記念碑建設の予算3億ウォンと国連平和記念館の展示予算20億ウォンを全額削減し、論議を呼んでいる。朴勝椿(パク・スンチュン)報勲処長が鄭宇澤(チョン・ウテク)政務委員長に抗議したが、与野党の議員が非難し、朴処長が謝罪することとなった。しかし、謝罪すべき当事者は朴処長ではなく、予算を削減した与野党の国会議員だ。

長津湖戦闘は、韓国戦争中の1950年11月25日から12月11日にかけて、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の長津湖付近で、米軍第1海兵師団と中国共産軍が行った戦闘をいう。米軍の海兵が、兵力面で10倍も多い12万人の中国共産軍を相手に戦って南下を阻止し、193隻の軍艦で軍人10万人、民間人10万人を韓国に脱出させる興南(フンナム)撤収を行った。その過程で約7000人の死傷者を出した。長津湖戦闘は「(米軍戦史上)最も苦戦した戦闘」とされている。

与野党は、米国ですでに3つの長津湖戦闘記念碑があるという理由で、アーリントン国立墓地の韓国戦争記念館に建てる記念碑の予算を削減した。しかし、既存の記念碑はすべて米軍が寄付を集めて建てたものだ。釜山(プサン)の国連記念公園も、各国首脳や韓国戦争に参戦した兵士がよく訪れる場所だ。今年11月11日に付近に国連平和記念館が建てられたが、展示物が十分にそろっていない。長津湖を選挙区とする国会議員がいたなら、このよう冷遇されただろうか。

国会予算決算特別委員会の予算案調整小委が16日から本格始動した。予算案調整小委は、国会議員の利害関係がある地元の予算を中心に、増額した10兆ウォンの予算案を徹底的に精査し、不要不急のものは全て取り除かなければならない。与野党の幹事が約束したように、議員の「メモ予算」、「カトーク予算」もすべて根絶しなければならない。その代わり、長津湖戦闘記念碑のように国家的に必要な事業の予算は反映させる必要がある。

大統領秘書室が、新規物品の購入で監査院と野党議員から予算浪費の指摘を受けたことは恥ずべきことだ。数百兆ウォンの予算の中でわずか数十億の物品購入予算に対して何の文句があるのかと思うかも知れないが、予算削減は塵も積もれば山となる。国家機関が国民の税金である予算を1ウォンも無駄にしないためには、大統領府から必要なものだけに予算を使う模範を示さなければならない。