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[オピニオン]エボラ出血熱の医療スタッフ、高い志願倍率

[オピニオン]エボラ出血熱の医療スタッフ、高い志願倍率

Posted October. 31, 2014 03:04,   

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米スタンフォード大学病院の医師、コリン・ビックス氏は、リベリアのエボラ出血熱治療センターでボランティアスタッフとして働いている。ジャングルにある急ごしらえの病棟の劣悪な環境と暑さの中、宇宙服のような防護服を着て、毎日死の恐怖に抗して患者を診る。このような英雄たちのおかげか、エボラ出血熱ウイルスが襲った西アフリカ3国のうち、リベリアの新規感染率は減少傾向だ。一部では、「ターニングポイントを通過した」と楽観するが、世界保健機関(WHO)は30日、「まだ危機は克服されたわけではない」と警告した。

◆エボラ出血熱の感染者は1万人を超え、約5000人が命を失った。最前線で戦う医師や看護師の被害も急増している。西アフリカを越えて米国などに広まるエボラ出血熱の撲滅に向けて、国際社会の協力が切実だ。今、韓国でも西アフリカに派遣する保健医療スタッフを公募している。当初「志願者不足」が憂慮されたが、募集5日で倍率が4倍を超えた。締め切りが来月7日なので、最終倍率はさらに高まる見通しだ。

◆志願者は、総合病院の感染内科の医師や、「自費でも行きたい」と言う医師など多彩だ。ことごとく揚げ足を取る悪質なコメントが今回であっても静かなはずがない。公募以前は、「誰が行くのか。強制的に送らなければならない」、「病気になれば入国させるな」と冷笑的だったが、倍率が高いと知ると、「命を賭けるほどスペックが重要だったようだ」、「金を稼ぎに行くのか」といった悪質なコメントが乱舞した。天命意識で志願した人々を励ますどころか、なぜこのように歪んだ目で見るのだろうか

◆米ニューヨーク・タイムズによると、エボラ出血熱と戦う人々は、ビックス氏のような医療スタッフだけではない。リベリアのある日雇い労働者は、犠牲者の墓を掘ることを自ら要望した。彼は「子どもたちが大きくなって、いつかエボラ出血熱のニュースを見ることになれば、自分の父親がここで戦ったというプライドを持つだろう」と語り、深い一言を投じた。「エボラ出血熱に慈悲はない」。私たちが記憶すべき言葉だ。

高美錫(コ・ミソク)論説委員mskoh119@donga.com