Go to contents

昔の人々の人生から学ぶ「晩年の知恵」

Posted October. 25, 2014 03:32,   

한국어

「紅葉の上に秋雨落ちる音/老いていく寂しい心に響く/骨の髄まで響く/あの世にいるお父さんを思い/私が聞いている秋雨の音/爪が私が似ていた/死んだお父さんと二人で聞く/紅葉に落ちる秋雨、秋雨の音!」(徐廷柱「秋雨の音」、1991年)

当時76歳の末堂徐廷柱(ミダン、ソ・ジョンジュ、1915〜2000)の寂しさが胸に迫る。徐廷柱を育てたのは「8割が風」だった。しかしそんな彼も、どうしようもない晩年の寂しさに襲われたのだ。

星湖李瀷(ソンホ、イ・イク、1681〜1763)も、「昼に居眠りをし、夜はなかなか眠れない。泣きたいときには涙が出ず、笑っているときに涙が出る。30年前のことは全部覚えていても、目の前のことはうっかりしたりする。肉を食べるとお腹の中まで届かず、全部歯に挟まってしまう」と老いを嘆いた。

人間は誰でも老いていく。この本には昔の人々の「晩年の知恵」が詰まっている。昔の絵画が挿入されているため、目にも楽しい。

晩年の知恵は、自分を低くし、欲を捨てることにある。退渓李滉(テゲ、イ・ファン)も1日に2食だけを摂った。おかずも大根、ナス、若布だけのときが多かった。聾巌李賢輔(ノンアム、イ・ヒョンボ、1467〜1555)も数十回に及ぶ王の説得にも関らず、一度官職から退いたあとは、絶対に戻らなかった。70歳のとき清国に捕虜として連行され、75歳に故国に戻った鋻陰金尚憲(チョンウム、キム・サンホン、1570〜1652)は節義を守り、故郷で姿をくらました。全てに順応する人生を生き、平安のうちに息を引き取った。

「賢い者は長生きする(仁者寿)」と言われる。朝鮮(チョソン)時代の王27人の平均寿命は46歳だったが、清白吏(清廉潔白な役人)219人の平均寿命は68歳だった。高麗の王は平均42.3歳まで生きたが、僧侶は70.2歳まで長寿を保った。