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オバマ大統領「イスラム国を過小評価」、初期対応の失敗を認める

オバマ大統領「イスラム国を過小評価」、初期対応の失敗を認める

Posted September. 30, 2014 03:11,   

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米国のオバマ大統領が、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」に対する初動対応に失敗したことを認めた。ジョン・マケイン共和党上院議員などの批判勢力は、これまで米政府がシリア反政府軍を支援せず、イスラム国の勢力化に口実を与えたと攻撃してきた。

オバマ大統領は28日、CBSの番組「60分」とのインタビューで、「米国の情報当局がシリアで起きていたことを過小評価した。シリア内戦の混乱で無政府状態になり、イスラム国がこれに乗じて組織を再整備した」と強調した。

そして、「(ラッカ地域を中心にした)シリア東部地域が、イラクから追放されたアルカイダ勢力とイスラム国に掌握され、ジハーディスト(聖戦主義者)の『グラウンド・ゼロ(本拠地)』になった」と付け加えた。また、「米政府は、イラク北部を掌握したイスラム国と戦うイラク政府軍の能力と意志を過大評価した。これは事実だ」と吐露した。

オバマ大統領が、イスラム国に対する初動対応の失敗を認めたことで、米国の政界では再び地上軍投入論に火がついている。

共和党のジョン・ベイナー下院議長は同日、ABC放送とのインタビューで、「地上軍投入を排除するオバマ大統領の現在の戦略では、イスラム国のネットワークを破壊するという目標を達成できない」とし、「米国はやむを得ず地上軍を投入しなければならないかも知れない」と主張した。ベイナー議長は、「イスラム国を完全に撃退するには空爆以上の何かが必要だ。ある時点になれば、誰か(ある国家)の地上軍が必要だ。私がもし大統領なら、そのような(地上軍を投入しないという)話はしなかっただろう」と批判した。CNNは同日、「マーク・ハートリング予備役陸軍中将などワシントンの軍事専門家を中心に地上軍投入論が再び起きている」と報じた。

これに対して、トニー・ブリンケン米国家安全保障担当補佐官は、CBSとのインタビューで、「イラクやシリアに米国の地上軍が入ることはない」と既存の方針を再確認した。

一方、米軍主導の空爆範囲がトルコ国境近くまで広がり、これまでライバル関係だったイスラム国とシリア最大のアルカイダ系組織「ヌスラ戦線」の連帯が可視化している。英ガーディアン紙は26日、1日だけで73人のヌスラ戦線の戦闘員がイスラム国に加担し、数日内に数十人がさらに合流すると報じた。また、イスラム国とヌスラ戦線は、米軍主導の空爆に備えるための共同作戦会議も開いていると伝えた。