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ロシア軍がウクライナ東部に侵入

Posted August. 30, 2014 03:42,   

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戦車や装甲車などで重武装した1千人以上のロシア軍の部隊が国境を越え、ウクライナ南東部の親ロシア派武装勢力を支援し、戦況がウクライナ政府軍に不利に展開している。

ロシア軍が大規模にウクライナ領土に侵入した28日、アゾフ海沿岸の町ノボアゾフスクが占領されたのに続き、ノボアゾフスクに近いスタロベシフやアムブロシフなどがロシアと親ロシア派武装勢力に制圧されたと、ウクライナ国家安全保障委員会が明らかにした。

ロシアの支援を受けている武装勢力は、ノボアゾフスクから約30キロ離れた港町マリウポリを占拠するために、ウクライナ政府軍と戦闘を続けている。マリウポリはロシアが編入したクリミア半島と本土を結ぶ戦略的要衝地だ。

ウクライナ政府軍関係者は、今回のロシア軍の介入を「全面的(full-scale)侵攻」と規定したと、CNNが29日に報じた。ロシアのプーチン大統領は同日、親ロシア派武装勢力への要請文で、「包囲されたウクライナ軍人に対して人道主義の通路を開けることを求める」とし、「これは無意味な犠牲を避け、家族と再会できるようにするためのものだ」と世論戦を繰り広げた。ロシア政府は、「ロシア軍がウクライナに侵入した」というウクライナ政府の発表を否定している。

米国のオバマ大統領は28日、ドイツのメルケル首相と電話で会談した後、ロシアに対する追加制裁の可能性を警告した。オバマ大統領は、「ウクライナ南部にロシアが深く軍事介入している証拠が衛星写真で確認された」とし、「ロシアは多くのコストと追加制裁を招くことになるだろう」と警告した。

北大西洋条約機構(NATO)のニコ・タック准将は、1千人以上のロシア軍部隊がウクライナで活動しており、ロシア軍の戦車や装甲車、テントで埋め尽くされているロシア南部ロストフ州の国境地域の衛星写真をその証拠として提示した。英国の情報機関も、ロシア軍の移動の様子を撮影した衛星写真を公開した。

米国とロシアは同日、緊急招集された国連安全保障理事会でも激突した。米国のサマンサ・パワー国連大使は、「ロシアは今回の事態と何の関係もないと言うが、明白な嘘だ」と指摘した。これに対して、ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は、「ウクライナにはロシア軍隊はない」とし、「むしろ西側がウクライナに兵器を支援している」と批判した。

一方、ウクライナの大統領ポロシェンコ大統領は同日、国家安全保障委員会を緊急招集し、廃止された徴兵制を秋から復活させることを決めた。