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[オピニオン]南景弼知事と軍人の息子

Posted August. 19, 2014 03:43,   

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先任兵に殴られて死亡した「ユン一等兵事件」の衝撃が消えぬうちに、南景弼(ナム・ギョンピル)京畿道(キョンギド)知事の息子が新兵を暴行したことが明らかになった。政治家として事の深刻さを十分に知る南知事は、日曜日の17日、フェイスブックに謝罪文を掲載した。「社会指導層の一人として、自分の息子を教育できなかったことは、すべて私の不徳の致すところです」。

◆大きな反響を呼んだ。「社会指導層」だとは。誰があなたに社会を指導しろと言ったのか。自ら権力者であることを匂わす表現に、ネットユーザーが怒った。「しまった」と思った南知事は、あわてて「公職者の一人として」と修正した。それでも足りないと感じたのか、午後9時頃にさらに謙虚に書き換えた。「軍に息子を送った父親として、すべてのことは息子をまともに教育できなかった私の過ちです」。しかし、コメントは冷たい。「修身斉家治国平天下」。「南景弼は辞任しろ」という書き込みだけでなく、「南景弼の大統領選挑戦、水泡に帰す」というコメントまであった。

◆偶然にも、息子の暴行の事実を知る直前、南知事は軍内の苛酷行為を心配する寄稿文を日刊紙に掲載した。「2人の息子を軍隊に送り、先任兵士に殴られていないか戦々恐々とした。兵長になった今は、加害者になっていないか、依然として不安だ」と綴った。寄稿文を報道機関に送ったのが12日で、息子の暴行事実を翌日知ったにもかかわらず、寄稿文を撤回しなかったことに対しても、非難を受けている。

◆連座制を禁じているにもかかわらず、韓国社会は子どもが犯した過ちには親が道義的に責任を負わなければならないという感情が強い。軍部隊での子どもの行動まで親が統制することはできない。にもかかわらず、権力者の父を信じて、そのような行動をしたのではないかという疑惑のため、世論は冷ややかだ。南知事が息子の問題で辞任することが妥当かどうかは別の問題だが、今回の事件が軍の暴力がどれほど蔓延しているかを示す証拠になる。子どものために社会的地位が危うくなる父親、軍に行った息子も考えなければならない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員shchung@donga.com