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[社説]朴大統領、日朝に提案をするだけでなく反応を引き出せ

[社説]朴大統領、日朝に提案をするだけでなく反応を引き出せ

Posted August. 16, 2014 09:11,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が15日、日本の植民地支配からの解放を祝う「光復節」の記念式典で、国内問題についても、北朝鮮と日本に対しても、様々な誓いと提案、要求をした。全体を貫くキーワードは、「非正常の正常化」だった。過去から累積した誤りや歪曲を正していこうということだ。朴大統領は、北朝鮮に対して、環境協力の通路、民生の通路、文化の通路を開くことを提案した。具体的な協力事業も提案した。大きな道が不通なので、迂回道路や小さな通路をから新たな突破口をつくろうという苦慮が見られる。

南北関係は、哨戒艦「天安(チョンアン)」や延坪島(ヨンピョンド)事件で李明博(イ・ミョンバク)政府が北朝鮮に対して強硬姿勢を取って以降、朴槿恵政府になってもほとんど変化がない。核とミサイル開発を止めず、絶えず大小の対南挑発を行う北朝鮮の責任が大きいことは言うまでもない。しかし、今のような対決構図を続ける場合、韓国の安保コストが増えるため、良いことはない。政府は、北朝鮮の反応を待つばかりではいけない。提案だけして、「北朝鮮が受け入れないので仕方がない」と言うなら、何もしないのと同じだ。人道的支援の提示など、北朝鮮の反応を引き出せる具体的な措置を取らなければならない。

朴大統領は、日本に対しては、原子力の安全、災害救助、気候変動の対応、麻薬問題などで中国などの隣国と共に協力体制を構築することを提案した。来年の韓日国交正常化50周年を両国が新たな未来に向けて共に出発する元年にしようという提案もした。昨年の式辞で、過去の問題で強く日本を批判したこととは大きな違いだ。今年の式辞は、全般的に過去よりも未来に重点を置いている。

日本は、好きだろうが嫌いだろうが安保と経済で韓国の重要なパートナーだ。日本に対して頑なな態度で一貫した朴大統領が、歴史や領土の問題とは別に、互いに必要で実践可能な協力分野を提示することで関係改善の信号を送った。どうせならもう少し積極的に接近する必要がある。韓日関係の完全な正常化を成すには、日本も過去の問題で画期的な変化を見せなければならない。

朴大統領は、国内問題では誤った慣行と積弊を正す大革新を通じて国家の再跳躍の土台をつくり、経済回復の火を灯し、成長動力を見出すことに力点を置くと誓った。ただ、これも実現のための具体的な「行動プラン」がなく、残念だ。国内政治であれ外交であれ、目標達成のためには大統領の知恵と熱意が必要だ。