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[社説]感動のない旧態では安哲秀に未来はない

[社説]感動のない旧態では安哲秀に未来はない

Posted August. 02, 2014 03:06,   

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一昨日の午前、新政治民主連合の安哲秀(アン・チョルス)共同代表の目元には涙が滲んでいた。非公開で開かれた最高委員会議で、再補欠選挙惨敗の責任を負って共同代表を辞退した直後のことだった。会議を終えた安氏は悲壮な表情で、「代表として全ての責任を負う」と短いコメントを残しては記者会見もせずに代表職を退いた。最大野党を率いてきた政治リーダーとして責任ある姿ではなかった。安氏の「新政治」は、こうしてはかなくも幕を閉じた。

今年3月、民主党のキム・ハンギル代表と新政治連合の安議員が第三の統合新党を立党することに合意した瞬間から、惨敗の芽を孕んでいた。両党の合併は、もっぱら地方選挙の情勢をセヌリ党との2極対決構図に変えようとした政略的名判断の産物だった。無原則、無哲学、無ビジョンの野合で、新政治どころか「古い政治」だと批判された。政治的なヤマ場を迎えると、手探りしては、結局は手を引いた。ソウル市長選を手始めに大統領選、新党結成、地方選挙での基礎自治体・基礎議会候補の政党公認の廃止、銅雀(トンジャク)乙補選の候補公認に至るまで、実に5度も同じ繰り返しだった。こうしても新政治で、ああしても新政治だと言いながら、国民には従うことだけを要求する「傲慢の政治」と言わざるを得ない。

何よりも、再補欠選での戦略公認を行う過程で、旧態政治の素顔が赤裸々にさらけ出した。光州市(クァンジュシ)の光山(クァンサン)乙に千正培(チョン・ジョンベ)元議員を排除し、権垠希(クォン・ウンヒ)氏を公認し、激しい逆風にさらされた。「権氏だけ生き残って皆死ぬ」という話まで出回った。何をしてでも選挙で勝てば良いとする旧態は、正義党との大義名分を欠いた候補一本化によって再現された。結局、最大野党の代表として、確固とした政治力もリーダーシップも発揮できないまま、座礁したのだ。安氏が本格的に政治に足を踏み入れた瞬間から、メッキは一つずつはがかれ始め、金鍾仁(キム・ジョンイン)氏、尹汝雋(ユン・ヨジュン)氏、崔章集(チェ・ジャンジプ)氏のような後見人グループが次々と離れた。政治キャリアの複雑な尹氏は、「安氏が代表の任期を全うしていたら、アラが出ていただろう」と皮肉った。

再補欠選の惨敗に責任を負って党代表を辞任した安氏は、20ヵ月後の総選挙と2017年の大統領選で復活できだろうか。彼は、既成政治への不信に便乗したが、最初から新政治を実践できるほどの政治哲学も意思も乏しかった。それなのだらか、いざという場面では引き下がる限界をさらけ出したのだ。そういう限界を克服できなければ、次の機会も訪れないだろう。