Go to contents

[社説]国家革新は、腐敗した社会指導層の改革から

[社説]国家革新は、腐敗した社会指導層の改革から

Posted July. 29, 2014 03:41,   

한국어

東亜(トンア)日報が、専門家100人・国民800人を対象に行った「国家大革新に対する世論調査」で、社会指導層に対する国民の不信感が浮き彫りになった。国民は、社会指導層のリーダーシップについて落第と評価し、指導層の専門性も民間部門より低いと判断していた。「すべての人は法の前に平等だ」と考える人が減り、社会指導層の順法精神が一般国民より劣っていると考える人が多かった。信頼できる対象を聞く項目で、政治家、法曹人、公務員は最下位だった。

セウォル号沈没事件は、韓国社会の基本が崩壊したため起きた惨事だった。利益に目がくらんで生命をないがしろにし、スピードに集中したあまり根本を無視した。朴槿惠(パク・クンヘ)大統領はセウォル号沈没事件の後、「過去から積み重なってきた積弊を根絶していく」と意気込んだ。しかし、「国の大改造」を叫びながら初めて行った内閣改造では、論文剽窃や飲酒運転など、官僚としての資格さえも疑わしい長官候補を次々と指名し、国民を失望させた。公職経歴を売り物にして、弁護士をしながら5ヶ月で16億ウォンを稼ぐことを、慣行という名目で合理化させる者もいた。

セウォル号事件以降は、それ以前とは変わらなければならない。セウォル号の悲劇は、原則と基本を守らなかった企業と、それに目をつぶった公務員・官フィアの 合作品だった。国民は、韓国社会の最大の問題として、「根深い不正」を挙げた。権力と金力を持つ人々が、「地縁」「学縁」でつながり、不正腐敗に明け暮れる慣行を根絶しなければ、国家改革は難しいという認識が広がっている。高官など、社会指導層から改革しなければならない理由だ。シンガポールの国父リー・クアンユー首相は、友人だった国家開発長官の収賄事件を厳しく処罰し、例外はないという範を示した。シンガポールが世界で最もクリーンな国になれたのは、国を挙げての不正根絶の結果といえる。

国民は国家革新が求められる理由として、「公正で安全な社会」を挙げた。本来経済・経営で取り上げられる「革新(innovation)」がなぜ必要のかという質問で、回答者たちは「経済成長」より公正と安全を選択した。これからは、量的な成長から質的な発展、ハードウェア的膨張からソフトウェアの向上へ進まなければならないということだ。

中国には「扶危定傾(危機を迎えて過ちを但し、国を立て直す)」という言葉がある。危機は国の根本を正す良い機会でもある。今こそ韓国社会を改革できる最高のタイミングだ。朴大統領は今週の夏休みの期間に大統領府で国政を構想する考えだという。韓国の遠い未来を見据え、正しい道しるべを見出す時間になることを期待する。