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悟りの門に至る48の公案

Posted June. 28, 2014 04:45,   

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仏教思想は、私たちのような凡人には実に妙である。西洋人よりも経験的に分かっているが、いざ説明しようとすると捉えどころがない。

なので最近人気の哲学者である著者が仏教思想を説明してくれるというから有難い。読みやすい文で有名なので、プレッシャーもない。ところが、気軽な気持ちで本を開くと少し面食らうかもしれない。読むことは難しくないが…、やはり容易ではない。

同書の主題である「無門関」は、中国南宋時代に無門慧開(1183〜1260)という僧が48の公案を選んでまとめた仏書だ。著者が言うように題名だけを見ても「金づちで頭をなぐられたようだ」。「門のない関門」とは何か。門がないのにどうやって通過するのか。また空即是色と言って、雲をつかむようなことなのか。本の題名からして曖昧だ。絶壁から手を離せということなの、離すなということなのか。

「ある僧が『仏とは何ですか』と聞くと、和尚は『乾いた糞かきへらだ』と答えた」(無門関第21則雲門屎けつ)

不十分な理解力で考えると、結局悟りは自分自身から出てくる。釈迦が「天上天下唯我独尊」と言ったのは自分だけが優れているということではなく、唯一無二の存在を認識せよということだ。何かにあるいは誰かに頼らず、「人生の主人公は私だ」と叫ぼう。そのように堂々と自分自身の人生を生きる時、無かった門が開く。