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[社説] 国家情報院長—安保室長の不在、「安保空白」が不安だ

[社説] 国家情報院長—安保室長の不在、「安保空白」が不安だ

Posted May. 30, 2014 08:48,   

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国家情報院(国情院)院長と大統領国家安全保障室長の空席が長引いている。国情院長は、国家安保と国益を守る最高情報機関の責任者だ。国家安保室長は、国家安全保障会議(NSC)常任委員長として、外交安保政策を調整し、対策を樹立して大統領に建議する役割を担う。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、2大安保指令塔を同時に更迭し、1週間経っても後任者を発表していない。北朝鮮の挑発が間欠的に続いている状況で、2つの安保指令塔の不在は安保空白に結びつき、国民に不安を与える。

北朝鮮は22日、南在俊(ナム・ジェジュン)国情院長と金章洙(キムジャンス)国家安保室長の更迭発表3時間後に、韓国海軍の艦艇を狙って砲弾を発射した。安保空白を狙った奇襲挑発だった。北朝鮮が海軍誘導弾高速艦からわずか150メートル離れた地点に、砲弾2発を撃ったにもかかわらず、政府はNSCを開くことができなかった。

北朝鮮は、いつでも4度目の核実験ができる状況だ。安保指令塔を空席状態にして、長く放置することは実際の状況と関係なく、危険が去ったという意味に映る可能性がある。朴大統領は、安大熙(アン・テヒ)元最高裁判事を新首相に指名し、安保室長と国情院長の更迭を発表した。安保の重要性を認識しているなら、安保室長と国情院長を交代するとしても後任者の人選と検証を終えて、空白時間を最小限に抑える努力をするべきだった。

国情院と国家安保室の職員が新首長の人選と後任者に関心を向け、重要な決定を先送りする可能性がある。別の機関にも影響を及ぼしかねない。安保室長候補に金𨛗鎮(キム・グァンジン)国防部長官と尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官の名前が、国情院長候補には前・現職の役人の名前が挙がっている。人事が遅れれば遅れるほど、首長が変わる可能性がある省庁の人々も落ち着かない。

首相の人選と金淇春(キム・ギチュン)秘書室長の進退に関心が向けられ、国情院長と国家安保室長は後回しにされた感じだ。国家安保に関わる職責がこのような形で従属変数になってはならない。国情院長は国会人事聴聞会が必要だが、国会の任命同意を受けなければならない職ではない。大統領府参謀である国家安保室長は大統領がすぐに任命できる。国情院長と安保室長いずれも首相の推薦が必要ないため、後任の首相が決定されるまで待つ理由はない。