米国と日本が２５日、オバマ大統領の日本出国直前に共同声明を発表した。当初は前日の首脳会談直後に発表される予定だったが、環太平洋経済パートナー協定（ＴＰＰ）をめぐる意見の相違で異例の１日遅れで発表された。
声明はまず、尖閣諸島（中国名・釣魚島）が日米安保条約の適用対象であることを明示し、日米同盟の亀裂を修復した。また声明は、日本の集団的自衛権の行使を支持しただけでなく、日本が常任理事国に含まれる形で国連安全保障理事会が改革されることを米国が期待しているという内容も盛り込んだ。
日本の安倍晋三首相は、尖閣諸島に対する米国の防衛公約を共同声明に含めるなど安全保障関連で米国から多くのプレゼントを受け取った。しかし、ＴＰＰ交渉は妥結に至らず、オバマ大統領に返済しなければならない借金が大きく増えた。日本は今後の交渉で大幅な譲歩が裂けられないとみえる。声明はＴＰＰと関連して、「妥結にはまだなされるべき作業が残っている」と指摘した。
結局、日本にプレゼントだけ与えて「手ぶら」で日本を発ったオバマ大統領のアジア歴訪の足取りは重くなった。米ニューヨークタイムズの電子版は２５日、「オバマ大統領が日本と中東（イスラエル・パレスチナ平和交渉）で挫折した」と報じた。
しかし、米国の完勝は時間の問題という見方も多い。声明はＴＰＰについて、「重要な課題について前進する道筋を特定した」とも表現した。東京新聞はこれを「事実上、日本側が米側に譲歩した」と解釈した。オバマ大統領は１１月の中間選挙にＴＰＰ妥結を活用しようと考えており、今後、米国が安保で望むものを与えたのでＴＰＰで譲歩するよう迫ってくることが予想される。
一方、オバマ大統領は２４日に明治神宮を参拝し、絵馬に英語で「世界の人々が平和のために手を携えられますように」と書いた。安倍首相が第２次世界大戦のＡ級戦犯１４人が合祀された靖国神社の参拝を正当化する発言をしたことと対照的だ。
東京＝パク・ヒョンジュン特派員lovesong＠donga.com
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