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「遺族に催涙液を撒く」・・・扇動型「SNS怪談」

「遺族に催涙液を撒く」・・・扇動型「SNS怪談」

Posted April. 24, 2014 05:23,   

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「息子を失って怒った遺族に催涙液を撒き、首相を取り囲む遺族を解散させるために生存者を捜索すると嘘をつく」

20日午前4時、ツイッターに書き込まれたつぶやきだ。同日未明、珍島(チンド)体育館にいた行方不明者の家族が、救助作業が遅いともどかしさを訴えて大統領府に行こうとし、鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相が彼らを説得するために対応していた時だ。確認の結果、すべて嘘であることが分かった。

サイバーの世界にはこのように確認されないデマが多い。行方不明者統計の度重なる誤り、公職者の不適切な行動、未熟な事故収拾など、お粗末な政府の対応が口実になっているが、扇動型デマは度を越えている。

さらにツイッターには、「遺体がとても多いため、夜に収容するそうだ」、「昼間発見した遺体を放置し、夜になって収容している」という書き込みもあった。昼間に遺体が多ければ世論が悪化するため、政府がわざと夜に遺体を収容し、行方不明者の数を死亡者の数に変えているということだ。

あるツイッターユーザーは、「救助された乗客の証言! 事故を小さくするために携帯電話を取り上げようとした」という内容を流した。

事故現場と室内体育館の混乱に乗じて、偽りの情報を流布したケースも多かった。あるツイッターユーザーは、「今、行方不明者の家族が証言した。室内体育館に『用役』がいるようだ。用役やくざが体育館を占領した」(ID「c**」)と書き込んだ。

「セウォル号の周辺の海域に腐敗していない1体の遺体。遺族の許諾を得て解剖してみると、数時間前に死亡したそうだ」という内容も流れた。しかし、行方不明者の家族代表団は22日から、遺体が発見された遺族に対して解剖の申請を受け付けている。解剖を申請した家族はいるが、まだ解剖の結果は出ていない。

政府と与党が混乱に乗じて議論の余地がある法案を強行しようとしている虚偽の主張もあった。「この状況で、鉄道民営化の通過、鉄道・旅客・貨物料金の引き上げ、水西(スソ)発KTX売却防止法の不採決、国会先進化法の修正論確定」と書き込まれた。しかし、この期間に国会でこれらに関する議論はなかった。

混乱に乗じて反政府扇動をする人もいた。ツイッターID「w**」は、「『船室は安全だ。動くな』。これが今、朴槿恵(パク・クンヘ)政権とセヌリ党が人々に言っている言葉だ。メディアを信じて大人しくしていると皆死ぬ。広場に出て行かなければならない。疑い、抵抗し、行動してこそ、私たち皆が生きることができる」とつぶやいた。

このようなデマの出処は第3者からの伝聞というものが多かった。うわさを聞いて番組に出て、「海洋警察が民間ダイバーの救助活動を妨害している」と虚偽の発言をしたホン・ガへ氏のようなケースだ。

ツイッターID「B**」は、「私の友人の母親の知り合いが救助ボランティア行ったが、遺体が浮いているそうだ。今ニュースに出ている死亡者4人というのは嘘らしい」と書き込んだ。

ツイッターID「R**」は、「たった今、家庭教師の教え子から聞いたけど、隣の部屋で授業していた人の叔父さんが救助隊員だそうだ。奥さんから、救助作業をするのに船舶の中に遺体がとても多く、痛ましいとメールが来たという。それなのに10時を過ぎても死亡者4人という政府」と書き込んだ。

政府がメディアを統制しているという内容も広まった。ツイッターID「B**」は、「救助者の証言だ。今のニュース記事はすべて嘘で、落ち着かせるための虚偽報道だそうだ」とつぶやいた。