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「チュ・シンスのプルコギ広告」が米で空振りに終わった理由は?

「チュ・シンスのプルコギ広告」が米で空振りに終わった理由は?

Posted April. 24, 2014 05:23,   

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最近、米紙ニューヨークタイムスに、米大リーグの野球選手チュ・シンスをモデルに起用したプルコギのPR広告が掲載された。この広告は、趣旨は大変よかったが、地元民からよい評価を受けることはできなかった。米国人が、広告そのものを理解できなかったからだ。韓国人の目からは、有名な野球選手であるチュ・シンスが登場し、「韓国を代表する食べ物のプルコギをどうぞ」と伝えるメッセージが見え見えなのに、なぜ、米国人の目にはそう映らないのか。これは、言語習慣関連文化のDNAに、その答えがある。

米ミシガン大学のリチャード・ニスベット博士の研究は、チュ・シンスのプルコギ広告を巡る反応を理解するのに大変役立っている。ニスベット博士は、アジア出身や欧米出身の学生らを対象に、「猿、バナナ、虎のうち、お互いに関連性の深い単語ふたつをつなげる」よう出題した。アジア出身の学生らは、その大半が猿とバナナとを関連付け、欧米の学生らは、猿と虎とを関連付けた。「バナナを食べる猿」という関係中心的考え方をするアジア圏の学生らと、「動物」というカテゴリー分類中心の考え方をする欧米圏の学生らとの差が明らかになったのだ。

再び、広告の話に戻ろう。東洋人である我々の文化DNAでは、ほぼ全ての韓国人が韓国料理を食べており、韓国人のチュ・シンス選手と韓国の食文化を代表するプルコギとを簡単に関連付けられる。しかし、世間と物事を「カテゴリー」別に分けて分類する欧米人の目には、違う方向に映った可能性が高い。チュ・シンスのプルコギ広告は、野球というスポーツとプルコギという食べ物、このふたつの関連性の無いカテゴリーが混在したため、混乱を起こした。

チュ・シンスのプルコギ広告はまた、ひとつのURL(www.forthenextgernation.com)を表示しているが、これも同様に、日本軍従軍慰安婦、独島(トクド、日本名=竹島)などの問題を扱っているところだ。欧米人らの立場では、「女性の人権」のカテゴリーに入る話題と領土紛争に分類されるべき問題とが入り混じっており、混乱を与えかねない。ところが、そのウェブサイトのアドレスが、食べ物の広告に出てきており、さらに混乱を来たした当然だ。文化をよく理解しなければ、どんなに力作の広告でも混乱の種にしかならない。