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貨物検査後に車15台を新たに積み込む、監視カメラ映像で明るみに

貨物検査後に車15台を新たに積み込む、監視カメラ映像で明るみに

Posted April. 22, 2014 03:44,   

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仁川(インチョン)からの出航を控えていた15日夕方、セウォル号への貨物安全検査が終わった後、車両を追加で積み込み、コンテナなどを鉄の鎖ではなく、ロープで固定したという証言が出ている。これまで、セウォル号沈没事故の原因の一つといわれていた貨物の過積載やずさんな固定疑惑が、事実だったことを裏付けることであり、注目を集めている。

当時、セウォル号の船積み作業に参加した仁川港運労働組合の労働者A氏は21日、東亜(トンア)日報との単独インタビューで、「15日午後6時、セウォル号の貨物への仁川海運組合の安全検査が終わったが、霧のために出航が遅れると、船会社のチョンへジン海運側の要請で、午後8時半まで、カーニバル(韓国KIA自動車製のバン)15台を追加で乗せた」と話した。追加で車両を載せる様子は、海洋警察庁が押収した埠頭の監視カメラの映像にも映っているという。

チョンへジン海運側はこれまで、貨物の過積載疑惑について、出航前に海運組合の船足(船の床から水面までの高さ)検査を通っており、過積載など無いと発表してきた。

また、重さ50トンの超大型トレーラー3台を船積みしながら、貨物室の中央ではなく、左に2台、右に1台を配置した。セウォル号が傾いた左側に、さらにトレーラー1台が積まれた格好だった。A氏は、「トレーラーのように重い貨物の場合、貨物室の中央におくべきだが、トレーラーを外側にアンバランスに配置したのでは、船の重心維持に問題を起こしかねない」とし、「貨物配置は、作業者が任意で決定するのではなく、チョンへジン海運や荷役下請け会社のW荷役社の作業指図によるものだった」と話した。

さらに、A氏は、セウォル号に乗せられたコンテナーは、一般コンテナ(20フィート)の半分の大きさであり、床の掛け金に鉄の鎖で固定することができなかったと明らかにした。Aさんは、「セウォル号のコンテナを鉄の鎖の代わりに、一般のロープで固定しなければならなかった」と説明した。

自動車も、ほかの貨物船に比べ緩めに固定された。当時、セウォル号には自動車が規定の積載台数の148台より32台も多い180台が載せられていたが、自動車を床の輪に、三角形のロープで二重に固定せず、一重に固定しただけだったという。そのため、船が激しく傾いた時、ロープが切断された可能性が高いという。

海洋警察は、セウォル号の荷役作業を取り仕切ったW荷役社が、貨物固定作業の免許が無かったのにも関わらず免許を所有する会社に作業を依頼せず、独自に固定作業を行った容疑についても取り調べている。海洋警察は、W社が免許を所有する業者に委託すべきだったが、コスト削減のため独自で作業したものと見ている。東亜日報の取材結果、W社は仁川の5つの貨物固定作業の免許所有会社のうち、1社と下請契約を交わしているが、この会社はこれまで、実際に作業に参加しなかったことが、確認の結果分かった。